2022-01-01から1年間の記事一覧
今年83冊目読了。慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の筆者が、心を動かすWork&Lifeのつくり方を提唱する一冊。 新書で読みやすいし、筆者の考え方は好きなのだが、いかんせん、さすがに事例が少なすぎる…筆者の考えをまったく知…
今年82冊目読了。大阪芸術大学客員准教授にして、日本ラグビーフットボール協会理事を務めながらも、退任させられた筆者が、大阪のおばちゃんが見た日本ラグビー協会の失敗の本質を暴き出す一冊。 新書ながら、今の日本社会の劣化の原因を鋭く抉る部分が多い…
今年81冊目読了。ベストセラー作家である筆者が、悩みを抱える一人の少年の成長を通し、人間にとって大事なことを優しく問いかけてくれる一冊。 三谷宏治お薦めの本は、安定的に良書なので安心できる。この本も、筆者らしい細かい描写と、溢れる人間愛、そし…
今年80冊目読了。ヒットメーカーのベストセラー作家が、わずかなズレから戦後日本のパラレルワールドに迷い込む一冊。 三谷宏治お薦めということで読んでみたが、なるほど、こういう形で「現代日本」の矛盾を衝く、というのは非常に面白い。そして、そこここ…
今年79冊目読了。大ベストセラー作家の筆者が繰り出す三部作の二作目。 もともと、この本を読みたくて「グラスホッパー」を先に読んだのだが、なるほど、確かに「グラスホッパー」を先に読むとこの『殺し屋どもの新幹線』の話がとても面白く読めるな。 とに…
今年78冊目読了。アメリカのジョージ・ワシントン大学ヨーロッパ・ロシア・ユーラシア研究所所長、同大学教授が、ロシアを簡単にファシズムと捉えることに対して異議を唱え、その文脈を読み解く一冊。 これは日本人ではなかなか辿り着けない知見だ。もちろん…
今年76冊目読了。「市民じゃ~なる」編集者の筆者が、不思議な国境線の舞台裏を調べて解き明かしていく一冊。 畏敬する先達がお薦めしていたので読んでみた。よくもまぁこんなマニアックなところまで!という網羅ぶりが凄い。 飛び地ができる原因を「ソ連時…
今年77冊目読了。中東を専門に取材するジャーナリストである筆者が、SNSが戦場を変えたという事実を、数々のインタビューから解き明かす一冊。 歴史上の戦争(20世紀まで)と、21世紀の戦争は全く別物だということをまざまざと実例で見せつけられる。これは…
今年75冊目読了。オックスフォード児童発達学博士である筆者が、モンテッソーリ教育とレッジョ・エミリア教育をベースに、親も子も笑顔になる「誘導しない子育て」を提唱する一冊。 凄いことが書いてあるのか?と思いきや、愛情をもって見守って育てろ、とい…
今年74冊目読了。精神科医、医学博士にして公徳会佐藤病院顧問の筆者が、破局への病理を読み解いていく一冊。 新書なのだが、いささか筆者の信念というか想い、情念が強すぎてちょっと読みにくい。もう少し冷静に書いてくれたらいいのだが… そんな中でも、冷…
今年73冊目読了。コルク代表・編集者と、予防医学研究者の筆者が、「自分の感情をちゃんと認知できているか?」ということを深く問いかけてくる一冊。 佐渡島庸平の本は非常にわかりやすくて精度が高い、という優れモノなのだが、この本は実践を通じながら理…
今年72冊目読了。河合塾現代文講師の筆者が、世界と自分に近づくための「深読み」の技法を解説していく一冊。 これは自分としても反省させられる…本を読んでは要点を抜き書きしているのだが、それが真っ向から否定されるのはなかなか耳が痛い。 そもそも、冊…
今年71冊目読了。スピード感あふれる小説を書くのが持ち味の筆者の出世作。 もともとは、マリアビートルを読みたかったのだが、書評を見ると「グラスホッパーを先に読め」という記載がやけに多いので、こちらを先に読んでみた。ネタバレ回避で結論は書かない…
今年69・70冊目読了。ワシントンポスト紙で、レーガン・ブッシュ政権担当、モスクワ支局長を務めたベテラン記者が、レーガンとゴルバチョフの軍拡競争とその行方を描き出し、ピュリッツァー賞を受賞した本。 本当に、わずかな機微でたまたま現在がある、とい…
今年68冊目読了。国際政治記者である筆者が、子供でも分かるように小説風にして地政学の入門を手引きする一冊。 地政学というよりは「国の位置がその国の外交の立場を決める」ということを原則にしながらわかりやすく世界関係を説明する、という本かな。 ア…
今年65・66・67冊目読了。ジャーナリストにしてノンフィクション作家である筆者が、厳しい弾圧の下で革命を目指して闘った日本共産党の歴史を紐解き、その本質に迫る全3冊。 戦前の、共産党の成り立ちから何度となく壊滅する様子を描き出すことで、共産党の…
今年64冊目読了。ウクライナ出身のジャーナリスト兼テレビプロデューサーである筆者が、「われわれ」と「彼ら」の情報戦争について解き明かす一冊。 2019年の著書であり、当時の情報戦争の実態を最前線から伝える本だが、その価値は2022年ウクライナ侵攻が起…
今年63冊目読了。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演後、東京大学大学院医学系研究科に進学した筆者が、ホワイトカラーの”ジジイ化”をうながす「会社員という病」の根源に迫る一冊。 新書だからさらりと読める、と思っていたが…
今年62冊目読了。法政大学教職課程センター教授の筆者が、理科が苦手な人向けに「科学っておもしろい!」と思ってもらうことを目指した一冊。 疲れが出ている中で、たまにはライトな本も、と思って手にしてみた。そして、これはなるほど「知らなくても生きて…
今年61冊目読了。福島県立医科大学医学部疫学講座主任教授の筆者が、心と体の免疫力を高める1日5分の習慣を提唱する一冊。 コロナ禍において、様々なストレスが加速度的に強くなっている。そんな中で、東日本大震災後の福島県での状況を踏まえた提言なので、…
今年60冊目読了。オックスフォード大学で講師を勤めた英国王立協会、王立文学協会フェローの筆者が、遺伝子の特性とその秘密に迫る一冊。 出口治明がお薦めしているので読んでみたが、なるほど、1976年に記されたとは思えないほどの鋭い洞察に満ちており、と…
今年59冊目読了。朝日新聞モスクワ支局長、ブリュッセル支局長、ヨーロッパ総局長が、証言で「皇帝(ツァーリ)」の実像を暴こうとする一冊。 2022年のウクライナ侵攻後に、プーチンの実像とはなにかを考えるきっかけとすべく手にしてみた。そして、決して暴…
今年58冊目読了。作家、編集者、国際関係コンサルタントの筆者が、ジェノサイドの歴史と実態を紐解く一冊。 憎しみの連鎖、そして繰り返される悪循環。それにどう向き合うのか?ということについて書かれた本を読みたくなって、手にした。 そもそも「『ジェ…
今年57冊目読了。動物小説、熱血冒険小説を描く作者が、軍司令官・樋口季一郎の数々の決断を追う一冊。 筆者が「ヒューマニズムの精神と、それに殉じた一人のサムライの生涯を、このまま地に埋もれさせたくなかった。いや、埋もれさせてはならないと思った」…
今年56冊目読了。奇想天外な手法でヒット本を編集する筆者が、その破天荒な考え方と生き方を書き著した一冊。 これまた佐藤優が「危ない読書」で薦めていたが、確かにこれは危ないな。 基本的な構えとして「相手の才能を吸収するつもりで仕事をする意識はど…
今年54、55冊目読了。世界を地獄に叩き落とした政治家の、根本となる考えを書き著した本。 言うまでもなく悪魔の書であり、佐藤優「危ない読書」が薦めるほどの本だが、訳者の「戦争体験なき世代こそ、この書を読むべきではないだろうか。この書をくもりなき…
今年53冊目読了。芥川賞受賞作家が、常識に搦め取られた世の中に対して強烈なメッセージを投げかける一冊。 佐藤優が「危ない読書」という本で薦めていたので読んでみたが、なるほどこれは危なすぎる。ラストの凄まじさと荒唐無稽さも、それまでの「常識とは…
今年51・52冊目読了。通産省官僚を振り出しに内閣官房参与まで務めながら、精力的な執筆活動を行った筆者が、ある補佐役の生涯にスポットライトを当てる一冊。 恥ずかしながら、豊臣秀長という人物について寡聞にして知らなかったが、この本で非常に興味を持…
今年50冊目読了。女子美術大学付属高校・中学の教諭である筆者が、尼将軍・政子を中世人の一人として捉えて掘り下げる一冊。 筆者自身が「ジェンダーの問題に関心を置いた社会史としての人物伝」と語るとおり、あまりにもジェンダー論が強すぎ、逆にアレルギ…
今年49冊目読了。法政大学大学院政策創造研究科教授と、ビジネスリサーチラボ代表取締役の筆者が、組織を強くする冒険人材の育て方を提唱する一冊。 越境学習とは「ホームとアウェイを往還することによる学び」と定義し「越境した場で、違和感、葛藤を抱えな…