世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【読了】木村泰司「名画は嘘をつく」

今年47冊目読了。西洋美術史家の筆者が、巨匠たちが描いた知られざる名画の真実に迫る一冊。 非常にとっつきにくい「西洋絵画」について、実に分かりやすい切り口で紹介をしてくれる筆者の本はかなり好きなのだが、この本はやや期待外れの感を禁じ得ない、と…

【読了】播田安弘「日本史サイエンス」

今年46冊目読了。造船業に長年携わり、東海大学海洋学部非常勤講師の経歴もある筆者が、蒙古襲来・秀吉の大返し・戦艦大和の謎に迫る一冊。 技術者が、独自の切り口から歴史を分析する、という面白さ、そして導く結論の意外さ。「そうなんだ!」「なるほど!…

【読了】原研哉「デザインのデザイン」

今年45冊目読了。グラフィックデザイナーにして武蔵野美術大学教授の筆者が、デザインというものへの向き合い方をやさしく紐解いてくれる一冊。 デザインとは「ものの見方や感じ方は無数にある。その無数の見方や感じ方を日常のものやコミュニケーションに意…

【読了】ダニエル・E・リーバーマン「人体600万年史(上下)」

今年43・44冊目読了。ハーバード大学人類進化生物学教授の筆者が、科学が明かす進化・健康・疾病について解説する本。 ハードカバー2冊モノだが、これは読み応えがある。「文化的進化では、人間が作り出した新しい行動のうち、とくに私たちの食べる食物と、…

【読了】橘玲「女と男」

今年42冊目読了。ベストセラー作家の筆者が、女と男がなぜ分かり合えないのかについて、最前線の研究を紹介する一冊。 いろいろとデータは紹介しているものの、二次資料でしかなく、どうにも信憑性が薄い、というのが正直なところ。ライトに、ややショッキン…

【読了】伊東潤「茶聖」

今年41冊目読了。歴史ものを得意とする作家である筆者が、千利休が茶の湯にかけた生涯を描き出す一冊。 フェイスブックで、会社の同期が薦めていたので読んでみたが、これが実に面白い。500ページ越えのぶ厚い小説なれど、一気に読み切ってしまった。 武士に…

【読了】ジェニファー・ライト「世界史を変えた13の病」

今年40冊目読了。ニューヨーク在住にして、「ヴォーグ」「ニューヨーカー」等の雑誌への寄稿をしている作家である筆者が、過去の疫病とそれがもたらした影響を描き出す一冊。 2021年というコロナ禍において、何らかの参考になるかな、と思って手に取ったのだ…

【読了】クリスティーン・ボラス「シンク・シビリティ」

今年39冊目読了。ジョージタウン大学マクドノー・スクール・オブ・ビジネス准教授の筆者が、礼儀正しさこそ最強の生存戦略であるとの主張を根拠をもって述べる一冊。 さまざまに示される根拠が、「あぁ、それ、どっかで読んだことがあるな」と思うのは、自分…

【読了】笹原和俊「フェイクニュースを科学する」

今年38冊目読了。名古屋大学大学院情報学研究科講師の筆者が、拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダの仕組みを読み解く一冊。 2016年、ドナルド・トランプ大統領を生んだアメリカ大統領選挙において話題になり、今なお影響力を持っているフェイクニュース。筆…

【読了】脇村孝平「10の感染症からよむ世界史」

今年37冊目読了。大阪経済法科大学経済学部教授の筆者が、歴史を大きく変容させた感染症の蔓延と収束、社会経済にもたらした影響を解説する一冊。 文庫本で、医療の専門家でないからこそ、その社会的影響に着目して書かれており、興味深い。 感染症を引き起…

【読了】小林雅一「AIの衝撃」

今年36冊目読了。KDDI総研リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学客員准教授の筆者が、人工知能についての予測をしながら、AIは人類の敵となるのかを考察する一冊。 2015年発刊であり、情報はかなり古いが、基本的な考え方は大きく変わるものではない…

【読了】木村泰司「名画の言い分」

今年35冊目読了。西洋美術史家の筆者が、西洋絵画に秘められたメッセージを解き明かす一冊。 筆者の本は何冊も読んでいるが、本書もまた、非常に読みやすい。そして、驚きの事実ばかりが指摘されて、本当に興味深い。 古代の大きな流れの中で「アルカイック…

【読了】藤井保文、尾原和啓「アフターデジタル」

今年34冊目読了。株式会社ビービッド東アジア営業責任者と、IT評論家の筆者が、オフラインのない時代に生き残るために、どう考え、行動したらいいかを提唱する一冊。 これを読むと、自分の「デジタルを活用する」という意識が圧倒的に時代遅れとなっているこ…