世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【読了】永井路子「炎環」

今年43冊目読了。ベストセラー作家の筆者が、鎌倉初期の様子を4人の人物に焦点を当てながら人間模様を紐解いていく小説。 筆者の「北条政子」は肌合いが合わないな、と感じたが、阿野全成、梶原景時、阿波局、北条義時というそれぞれの視点で描き出すこの本…

【読了】ケイト・マーフィ「LISTEN」

今年42冊目読了。ヒューストンを拠点に活動するジャーナリストである筆者が、知性豊かで創造力がある人になることを提唱する一冊。 ついつい自分がしゃべってしまい、傾聴の大事さは「知識としては知っている」ものの、実践できない身にとっては、色々と耳に…

【読了】美智子「橋をかける」

今年41冊目読了。上皇后陛下が皇后陛下であらせられた1998年、国際児童図書評議会に寄せた基調講演を収録した一冊。 端的にまとまって、読みやすく、中身も感じ入るものがある。本当に素晴らしい良書。ページ数は少ないが、充実の内容。特に心が動いたところ…

【読了】阿川弘之「米内光政(上下)」

今年39・40冊目読了。海軍経験のある筆者が、戦時中に首相も務め、敗戦の中で日本を守った米内光政大将の人生を描き出す一冊。 これは良書だ。三谷宏治おすすめも、宜なるかな。まずもって「敗戦と亡国とはちがう。古来いくさに勝って国が衰亡した例は少なく…

【読了】森岡毅「USJを劇的に変えた、たった一つの考え方」

今年38冊目読了。ユー・エス・ジェイCMOにして、窮地にあったUSJのV字回復の立役者が、成功を引き寄せるマーケティング入門を目指す一冊。 なかなか人気の本なので、図書館で相当順番待ちしたが、ようやく手にすることができた。なるほど、それだけ売れるわ…

【読了】安田元久「北条義時」

今年37冊目読了。元学習院大学学長の歴史学者が、北条義時の一生を読み解く一冊。 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にハマっているので、ついついこの本も読んでみた。「義時の生涯を語ることは、武家政権の基礎確立の歴史を見ることに他ならない」というコンセプ…

【読了】井沢元彦「義経はここにいる」

今年36冊目読了。歴史作家にして推理小説家の筆者が、現代に起こる架空の事件をもとに、義経北行伝説への新しい解釈を試みる一冊。 分厚い小説で、ちょっと読むのに重さを感じたが、読み始めてみると歴史好きにはたまらない内容。現代劇のような話と歴史との…

【読了】香取照幸「教養としての社会保障」

今年35冊目読了。厚労省で年金局長や雇用均等・児童家庭局長等を歴任し、内閣官房内閣審議官として「社会保障・税一体改革」を取りまとめた筆者が、社会保障とは何か、そして日本社会の直面する課題と解決の道筋について解き明かしていく一冊。 出口治明お薦…

【読了】砂川文次「ブラックボックス」

今年34冊目読了。自衛隊勤務経験のある筆者の2022年芥川賞受賞作。 コロナ禍で働くバイシクルメッセンジャーが、自分の衝動と向き合うのだが、途中から一気に転調する。あまりのことに、にわかについていけないが、それでも読み進めると、コロナ禍における閉…