2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧
今年81冊目読了。毎日新聞から共同通信に転じ、ワシントン特派員を務めた記者である筆者が、2005年11月に、日米秘密交渉で何があったか、その経緯を書き記した一冊。 この後、鳩山某の愚かしい「ひっかきまわし」もあってグチャグチャになった「普天間飛行場…
今年80冊目読了。作家・建築家である筆者が、日本の美の潮流を俯瞰し、心のふるさとに耳をすます一冊。 ちょいちょい「その断言はどうなのか?」と思うくらい、やや「踏み込み過ぎ」な自説の展開と見られる部分もあるものの、全体的にはなかなか興味深い分析…
今年79冊目読了。アメリカ人で、哲学者にしては珍しくコスモポリタン的存在となった筆者が、アメリカ的思想の基礎となったプラグマティズムについて説く一冊。 本当に哲学というのは理解が難しく、この手の本を読むと頭がこんがらがりながらになってしまう。…
今年78冊目読了。ドイツ観念論の哲学者である筆者が、1802年にイエナ大学で行った講義を書籍化した古典。 哲学というのは、往々にして理解が大変なのだが、本書も御多分に洩れず、なかなか苦労した…到底理解できた、とは言い難い。 「根本知は全く不可分であ…
今年77冊目読了。事業家・思想家にして、鐘紡やダイエーの企業再生に関わった後、劇団経営や海外ビジネス研修プログラム事業などを手がける筆者が、天才性を発見して最高の仕事と生き方に出会うことを提唱する一冊。 時代の流れの中で「昭和はコンストラクシ…
今年76冊目読了。フランス大統領顧問、欧州復興開発銀行初代総裁などを歴任した筆者が、人類はこれまで何を食べてきたのか、これから何を食べるのか、を読み解く一冊。 「人々のアイデンティティを長年にわたって形成してきたのは、領土、風土、植生、動物、…
今年75冊目読了。元ゴールドマン・サックス金融調査室長にして小西美術工藝社社長の筆者が、新・観光立国論の実践編として書き著した一冊。 この本が書かれたのは2017年。コロナ禍に苦しむ2021年においては、筆者の「観光は為替や国際社会の安全を揺るがす無…
今年74冊目読了。アーティストでありスクライビングの実践者である筆者が、対話を育むスクライビングの5つの実践について書き記した一冊。 自身が傾注しているU理論と、それのグラフィックファシリテーションのような本かな、と思ったが、筆者はスクライビ…
今年73冊目読了。いじめを苦にして中二で割腹自殺を図り、その後非行に走って16歳で暴力団組長の妻となりながらも、立ち直って司法試験に一発合格。非行少年の更生に努める弁護士となった筆者が、その半生を振り返り、諦めずに困難を乗り越えるエールを送る…
今年72冊目読了。言わずと知れた超人気作家の、中小企業の社長が奮闘する様子を描き出す一冊。 超人気なのは知っていたが、「町工場のオッチャンたちの奮闘記なんだろうな」くらいにしか認識していなかったが、実際に読むと、なるほどこれは引き込まれる。い…
今年71冊目読了。神戸新聞記者を経てフリーランスのライターとなった筆者が、福知山線脱線事故の被害者となった人物が、JR西日本を変えた闘いに挑む様子を詳細に描き出す一冊。 ちょうどこの事故のときに大阪にいたこともあり、未だに記憶は生々しい。そして…
今年70冊目読了。元アメリカ議会図書館史料部研究員と、エモリー大学名誉教授の二人が、解読されたソ連の暗号とスパイ活動をつまびらかにした「ヴェノナ文書(1940年~44年のソ連の暗号をアメリカとイギリスの情報機関が解読したもの)」を読み解き、その脅…
今年69冊目読了。朝日新聞編集委員から国連環境計画上級顧問、東京大学大学院教授などを経て、英国ロイヤルソサイエティ会員になった筆者が、人類と病気の果てしない戦いを書き記した一冊。 2014年に書かれた本だが、2021年、コロナ禍に苦しむ中で読んでみる…
今年68冊目読了。愛媛新聞社から日経新聞社に転職し、食品、電機、自動車、通信業界やM&A、働き方などを担当してきた筆者が、「価格」が示す停滞について斬り込む一冊。 失われた30年とはよく言われるが、こうして諸外国との比較でまざまざと見せつけられる…
今年67冊目読了。イタリア生まれの日本文化史研究家、戯作家の筆者が、孔子の実像に迫りつつ、論語好きの孔子知らずを痛烈に皮肉る一冊。 これだけのモノがイタリア人の手によって織りなされたことも驚くが、そもそもイメージとして持っている孔子像をブチ壊…
今年66冊目読了。金沢工業大学虎ノ門大学院教授、早稲田大学ビジネススクール客員教授、グロービス経営大学院客員教授を務める筆者が、「論理的な人になれる世界一シンプルな思考法」を提案する一冊。 筆者は、ロジカルシンキングの重要性は認めつつも、それ…
今年65冊目読了。京都府立大学副学長・和食文化研究センター長の筆者が、コロナ後への観光政策をイタリアと京都から考える一冊。 旅行業に関わる者として、興味深く読んだ。色々な場面で「コロナ禍は、それまでの課題を顕在化させただけ。元々、どこかで取り…
今年64冊目読了。ノートルダム清心学園理事長の筆者が、生きること、老いること、愛することなどをクリスチャン・教育者として語るベストセラー。 今更ながら、娘が希望して図書館で借りてきた本を又借りしたのだが、確かにこれはいい人生訓が多く含まれてい…
今年63冊目読了。ソウル大学経済学部教授から李承晩学堂の校長に転じて活動する筆者が、「日本支配は朝鮮に差別・抑圧・不平等をもたらした。だが、だからといって、歴史に嘘をつくことはできない」と、日韓危機の根源に切り込んだ一冊。 韓国を震撼させた一…
今年62冊目読了。日本IBM東京基礎研究所を経て英語講師を勤めている筆者が、旧ソ連KGBのもたらした諜報工作に関する文書を和訳し、日本に紹介する一冊。 もちろん、亡命KGBであるミトロヒンの言葉がすべて完全に正しいとは思わない。しかし、その歴史背景や…
今年61冊目読了。海上自衛隊から統合幕僚長まで勤めあげた筆者が、自らの自衛隊46年間を振り返りながら自衛隊と日本の関係、国防、リーダー論を語りつくす一冊。 かつて自衛隊が「人殺し組織」と言われていた時代から、災害時などに頼りになる存在になるまで…
今年60冊目読了。35年間にわたり建築の空調・衛生設備設計に従事してきた筆者が、その理系的な思考によって、過てる縄文・弥生観に終止符を打つことを目指した野心作。 「ぜんぜん門外漢の人が専門家に挑むんかい!」と思って読み始めたが、あにはからんや、…
今年59冊目読了。高崎経済大学経済学部准教授の筆者が、人間が生きることについて、暇と退屈という観点から哲学的に掘り下げる一冊。 なかなか骨太だが、自身の抱える問題意識にピッタリ適合したこともあり、かなりのめり込んで読めた。 人類は満たされてい…