世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

【読了】瀧本哲史「武器としての決断思考」

今年66冊目読了。京都大学客員教授、エンジェル投資家の筆者が、学生に教えた意思決定の授業を本に凝縮した一冊。 読書会で勧められたので読んでみたが、まぁ整理されていてわかりやすい。楽しみながら読み進めることができた。 変化の21世紀を生きるために…

【読了】ポール・ブルーム「反共感論」

今年65冊目読了。イェール大学心理学教授の筆者が、社会はいかに判断を誤るかについて主張を展開する一冊。 著者の主張の軸である「私たちが個人として社会として直面する問題のほとんどは、過剰な共感が原因で生じる」「私たちの道徳的判断や行動は共感の強…

【読了】梅棹忠夫「日本文明77の謎」

今年64冊目読了。京都大学教授を経て国立民族学博物館館長を務めた著者が、気鋭の執筆者たちに日本文明を理解するためのキーワードを与えて書かせた原稿を編集した一冊。 1988年という、バブルど真ん中の浮かれ気分が背景にあるため、日本の今後については「…

【読了】レイ・カーツワイル「シンギュラリティは近い」

今年63冊目読了。人工知能の世界的権威である筆者が、人類が生命を超越するときについて書き表した一冊。 正直、とても複雑・難解で、自分が文系の限界を到底超えられないことをまざまざと突きつけられた…まるで理解したとは言えない読後感。これは、単純に…

【読了】藤田一照、魚川祐司「感じて、ゆるす仏教」

今年62冊目読了。オンライン禅コミュニティ「大空山磨塼寺」を開創した禅僧と、仏教の教理と実践を学ぶ著述・翻訳家の2人が、これからの仏教を提言する対話を繰り広げる一冊。 かなり興味深いやり取りが繰り広げられるが、これ、本当に難しい本だ。というの…

【読了】松浦弥太郎「軽くなる生き方」

今年61冊目読了。暮らしの手帖編集長の筆者が、その数奇な人生を振り返りつつ、身軽になって人生の旅をもっと楽しむことを提言する一冊。 読書会で紹介されたので、興味が湧いて読んでみた。共感できるところ、あまりピンと来ないところに二分されるのは感覚…

【読了】パラグ・カンナ「接続性の地政学(上下)」

今年59・60冊目読了。シンガポール国立大学公共政策大学院の上級研究員にして、アメリカ地理学会顧問の著者が、地政学からグローバリズムの先にある世界を見通す本。 「世界をまとめる新たな枠組みとして、接続性が分割に変わった。我々の時代において最も有…

【読了】斗鬼正一「世界あたりまえ会議」

今年58冊目読了。文化人類学者の筆者が、私のふつうは誰かのありえないである、ということを、国ごとの常識を例示してします一冊。 「歌がうまくないと結婚できない」「死んだ人を結婚させる」「まだ死んでいない人の葬儀をする」「幼稚園児も飲酒喫煙可」と…

【読了】岡田英弘「中国文明の歴史」

今年57冊目読了。東京外国語大学名誉教授の著者が、中国はいかに拡大したか?について、歴史の経緯をたどりながら紐解く一冊。 畏敬する友人がお薦めしてくれたので読んでみたが、中国史観が一変するくらいに重厚な一冊。そのくせ、新書で読みやすい、という…

【読了】角田陽一郎「運の技術」

今年56冊目読了。TBSの名ディレクター、プロデューサーとして名を馳せた筆者が、AI時代を生きる僕たちに必要なたった一つの武器を紹介する一冊。 煽り文句や、概ねの訳知り目線の話はともかくとして、「農業革命は田んぼ的、産業革命はエクセル的、情報革命…

【読了】海老原嗣生「クランボルツに学ぶ夢のあきらめ方」

今年55冊目読了。人材コンサルティング会社ニッチモ代表取締役の筆者が、「夢はあきらめると、けっこうかなう」というキャリア論の古典であるクランボルツ理論をわかりやすく解説した一冊。 これは、超のつくお勧め本だ。骨太な中身が、実に分かりやすくまと…

【読了】阿部謹也「世間とは何か」

今年54冊目読了。一橋大学学長の筆者が、日本人の生き方を支配してきた世間という枠組みを、西洋の社会・個人という対比から見つめ直した一冊。 昨今、SNSによる批判の犯罪性などが取りざたされている中で、その枠組みを考えるのは異議があろう、と手に取っ…

【読了】田坂広志「人生で起きること、すべて良きこと」

今年53冊目読了。多摩大学大学院教授にして、内閣官房参与も務めた筆者が、逆境を越えるこころの技法について説く一冊。 5年前に読んだ良書で、読書会のテーマが「切り換える」だったことから、このコロナ禍の状況で気持ちを切り換えるのに最適な一冊、と思…

【読了】平野啓一郎「マチネの終わりに」

今年52冊目読了。人気ベストセラー作家が、ある音楽家とジャーナリストの数奇な運命の絡み合いを通して人生を描き出した一冊。 基本的に小説は読まないのだが、これは大学時代の朋友が薦めてくれたので、図書館で数か月待ってようやく読んでみた。実際に読ん…