世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【夜のワンポイントリリーフ飯。】

今夜は嫁が不在。ということで、休み取って夜のワンポイントリリーフ飯。

〈夕食〉
・ご飯
・麻婆豆腐
・酢の物
・人参とピーマン、ブロッコリー茎のナムル
・セロリとブロッコリー茎の鶏ガラスープ


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所要80分。子供たちが喜んで「おいしい」と食べてくれるのが何よりだ。麻婆豆腐は、父の好みで少し豆板醤を多め(←といっても、単身赴任時代からするとかなりおとなしい)にしたためか、子供たちから「ちょっと口が熱い」と言われたが、それでも「辛くておいしい」と、ペロリと完食してくれたので、良かった。

つい、アリもの食材でうまいことやろう、と思うので「それなり旨い」から「美味しい」にレベルアップできないのだろうが…

【読了】トーマス・マン「ヴェネツィアに死す」

【読了】今年57冊目読了。ドイツの生んだ圧倒的巨匠の名作。

…自身の文化レベルの低さを謗られるとしたら、仕方ない。甘んじて受け容れよう。
それにしても、本当に読みにくすぎる。「魔の山」を読んだときも思ったのだが、ドイツ人特有なのか、説明がいちいちめんどくさい。その描写の緻密さ(と、著者は思っているのだろう)故に、読者が「読む気をなくす」ということは、一切無視している気がする。

確かに、話は面白い。世成り功遂げた人物が、瑞々しい若さに触れ、捕らわれていく、というのは興味深い。

…しかし。あまりにも表現が回りくどく、読むだけで疲れる。それが好きな人にはたまらない、のかもしれんが…

ということで。興味があればお薦めするが、なければ読まないで全然OK。そう、思う。

【色々な話を聞け。】

立場上、様々な工事に立ち会うことが発生する。基本的に、立ち会いは「お客様に迷惑をかけない」しかないので、後は暇。なので、その時間は雑談に費やす(むしろ、積極的に話を振る)のだが、そこで得た話は大概面白い。

《ポイント》
●プロは、数字が頭に入っている。
今日のミッションは「自動ドアの定期点検立ち会い」。何となく「自動ドアって、どのくらいの周期で交換するんですか?」と聞くと「230万回。だいたい普通の施設で10年、開閉頻度の高いところで5年。」とのこと。…し、知らんかった…

●理由の面白さ。
自動ドアは、駆動装置が命。「これ、ワイヤーがへたっているかどうかを点検してるんですか?」と聞いてみると「いや、ワイヤーじゃなくてチェーンだよ。だって、ここ、防火区画だから、火災の時にワイヤーは燃えて切れたらアウトでしょ?」との回答。
…な、なるほど!!メッチャ納得!!

《問題の所在》
●知らない世界に、興味を持たない。
点検をしていた方に言われたのは「こんなに聞いてくる人、初めてだよ」とのこと。…まぁ、そうかもしれん。実際、ここで聞いたことが、今の仕事の実業務に役立つとは思わない。
…しかし。「他の世界を知る」ことは、何かのチャンスになりうる。だからこそ、あれやこれや、首を突っ込むほうがよい。

自戒の念を込めて。

大太刀(銘貞治五年丙午千手院長吉)

大山祇神社所蔵。南北朝時代に流行した野太刀の代表作。身長135.7センチ、反り4.8センチで、切先の長さは6.8センチ。
後村上天皇が奉納したと伝える。茎(なかご)に「貞治五年丙午千手院長吉」という長い銘が切ってあり、一三六六年作であることがわかる。

刀剣にはそこまで詳しいわけではないが、実際の刃文などの美しさを見ると、その技術の高さを感じることができる。もともとは武器であったのだが、ここまでくると完全に工芸品である。ほかの重文クラスの刀剣と異なり、刃先の反りのピシッとした佇まいがまずもってレベルが高い。展示物の中には刃こぼれしているものもあるのだが、当然国宝、そんなことはない。確かに、これだけのものを必勝祈願で奉納する、という気持ちはわかるように感じる。

【クローザーとオープナー、難しさが違う~懇親会から~】

昨今、プロ野球界を賑わせている「オープナー」(従来のように、短いイニングで力のある投手を試合の締め括りに起用するのではなく、試合の立ち上がりで起用する戦術。メジャーでは、実際に結果を出した球団がある)。
…卑近な例だが、飲み会で、考えてみた。「開会の挨拶」と「締めの挨拶」は、違う。

《ポイント》
●リズムの変化への対応には、戸惑う。
たまたま、諸事情により、「ミスター・クローザー(締めの挨拶担当)」である当方が、「オープナー(開会の挨拶)」を担った。
…しかし。急な「振られ方」はあったにせよ、やはり、いつものリズムと違う対応には、労力がかかるし、うまくもいかない。

●場には文脈(コンテクスト)がある。
普段クローザーなので、懇親会の場の流れを把握し、流れを受けたフレーズで掴んでから定番の締め方に持って行く、のが流儀。
ところが、いきなりオープナーだと、場の流れも空気感もないところから切り込まねばならないので、場の文脈が読めず、難しい(→結果、無難に収めるしかなかった)。

《問題の所在》
●数値データだけでは、人はうまく動かない。
オープナーは「もともとクローザーは1イニング限定で全力で投げることで試合を締める。だから、最初から全力で1イニング投げるオープナーという考え方もある」という数値的発想。
しかし、現実には、人間は数値データどおりに動くものではない。「同一要素」と「変動要素」を考えないと、納得して動かないし、成果も出ないものである。

たかが懇親会(笑)、されど懇親会。考えてみると、いろいろ気づくものだ。漫然と生きていては、やられてしまう。

自戒の念を込めて。

【読了】佐藤優「人をつくる読書術」

今年56冊目読了。元外務省主任分析官にして、作家の筆者が、本を読む人だけが得られることを書き記した一冊。

〈お薦め対象〉
本を読むすべての人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★

自分の問いは3つ。
『読書は人に何をもたらすか?』には「表現に必要不可欠な言語力が身につく。自国の代表的な古典を読むと、おのれを知ることができる。ものの見方、考え方を知り、自分の中にさまざまな世界を内包させ、内面世界を豊かにする」。
『世の中の原則は何か?』には「人生を力強く生きる最大の力は、よい友人とよい本。言葉にすると感情は明確になり、それが定着して情操を強化する。自分が正しいと確信している人ほど傲慢になり、ときに暴力をふるう」。
『どのように本を読めばよいか?』には「最初は絞り込まず、幅広くいろいろな知識を取り入れる。難しい本には一人ではなく師匠や仲間と一緒に立ち向かう。読解が難しい本や文章は音読する」。

とにかく筆者の読書量とそれに基づく知識の網羅ぶり、そして体系立てた理解が半端なく、ただただ圧倒される。しかも、ただ本を読んでいるだけでなく、神学にも詳しいので「神は最も不幸な場所、最下層の絶望の世界にこそ立ち現れる」などの記述も味わい深い。

「まず、どんな本を読んだらよいのか…」と迷っている人は、本書に紹介されている本をお勧めしたい。そして、言語力を強化されればよいと思う。なにせ、「言語力のうち、『聴く』『話す』『書く』力が『読む』力を超えることはない」(本書より抜粋)のだから。

【読了】J・D・クランボルツ、A・S・レヴィン「その幸運は偶然ではないんです!」

今年55冊目読了。スタンフォード大学教育学・心理学教授と、カリフォルニア州立大学カウンセラー教育教授の筆者が、夢の仕事をつかむための練習問題を書き記した一冊。

〈お薦め対象〉
運を味方につけたいすべての人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★☆
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★☆

自分の問いは3つ。
『人生の原則は何か?』には「幸運は積極的に行動している人々に起こる。想定外の出来事が自分のキャリアに影響を及ぼすことは避けられない。リスクをとって時々失敗することから得られるものは大きい」。
『運をつかむために何を心掛けるべきか?』には「常に学び、挑戦し、好奇心を持つ。間違いから学ぶことこそが成功へとつながる。自分が本当に楽しいと感じることを考えるヒントは自分の経験の中にある」。
『運をつかむためにどう行動すべきか?』には「場所や職業を変えることにオープンになる。自分の興味や経験を出会う人々と共有する。励ましを与えたり受け取ったりする」。

端的に言うと「運を掴むには、積極的・オープンになれ。計画性より、そちらのほうがよほど重要」ということ。確かに、それはそう思う。偶然の流れに身を任せるというのは、実はなかなか勇気のいることだが、それことが変化のスピードが速くなっている現代社会を「生き延びる」処方箋なのかもしれない。

もともとアメリカの本なので、事例がどうもしっくりこない部分はあるものの、主張には賛同。興味があれば、一読をお勧めしたい。何かに迷った時のヒントになりそうだ。