先日、諸先輩方と飲んでいた際に、共通の知人である「頑張るけど、成果がなかなか出ない人」の話になった。みんな「一生懸命やっているから憎めない」「あれは人徳だ」などと評価していて、違和感まんまん。「ま、努力という矢印の長さはあるので、どうベクトルを調整するかですよね」と言っても「いやいや、頑張るだけで意義深いよ」…そこから、考えたこと。
《ポイント》
●「頑張る」ことは大事だが、それが即「評価」ではない。
正直、話をしていて「ズレズレ感満載」だった。そこの根源は「頑張る≒評価」であること。21世紀にそんなこと言ってたら、組織が滅びるしかないのに、それに気付けていない。
●リーダーはアウトプットの上げ方を「支援」するべき。
ただ、その人は一生懸命。でも、成果が出ない。そうであれば、リーダーとしては頑張りを評価するのではなく、「頑張り方」をガイドし、「頑張る」という有益なベクトルを「適正な」方向に向けることに注力するのが責務では。
《問題の所在》
●「汗をかくことが尊い」という20世紀型信仰。
21世紀に於いても尚、「汗をかくことが尊い」という信仰にとらわれているような気がする。でも、それは、リーダー側が「それを超える評価軸」も「間違った努力を適正に是正する力」も持ち合わせていないから。
そう考えると、むしろリーダー側の学習が不可欠なのだ。これを学習しないが故に、日本は太平洋戦争での戦争敗戦、平成不況という経済敗戦に陥った節がある。
このまま国家沈没という第三の敗戦を招くわけには、いかない。
自戒の念を込めて。