世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【業務手順と、知識の裏付け。】

決算時期は、仕事が張るのは仕方ない…そんな中、簿記を学び始めての決算で、感じたこと。

《ポイント》
●実践なき知識は定着し辛い。
世の中のテキスト類がなかなか理解できないのは、自らの実践とかけ離れているから(例えば、旅行社に勤めているのに「リンゴをいくつ仕入れた」という例題にはピンとこない)。自らの身近なことに置き換えられないと、なかなか知識は体感を伴わず、定着しない。

●納得は、理解を促進する。
ただ、知識と体感が一致すると、「あぁ、なるほど!!」「これ、そういう意味か!」と、納得に至る。これは脳科学でいうアハ体験であり、これ自体がめちゃくちゃ脳にとって気持ちいい。
それを感じると、そのインパクトとともに、一気に理解が進む。ので、この次元に至ることが大事。

《問題の所在》
●作業手順を覚えたことで満足してしまう。
よくありがちな「業務レベルチェックシート」は、「手順を覚えたか」という事しか見ない。なので、「理解した」というところまで落とし込めたかがわからず、シートの評価と実態が乖離する。また、教わる側も、「チェックがされればいいや」と、手順を覚えたことで満足してしまう。
勿論、まずは手順。しかし、そこをマスターしたら、次は「なぜ?」と考えながら、知識と体感を突き合わせて理解を深めていく必要がある。

少しずつ、しかし着実に理解を深める。その努力を怠っては、その仕事はAIに取って代わられてしまう。

自戒の念を込めて。