【読了】今年6冊目読了。ロンドンビジネススクール組織行動学教授と、INSEAD客員教授の筆者が、リーダーシップの発揮の仕方を書き記した一冊。
〈お薦め対象〉
社会の中でリーダーシップを発揮したい人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★☆
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★☆
自分の問いは3つ。
『リーダーに求められるものは何か?』には「状況を感知するために観察・認識する、行動・適応する、状況を変えていく。感覚をとがらせ、チームの士気のゆらぎや、現状に安住する気配をかぎ取る。状況を把握し、背景にあるコンテクストを見極め、要因への働きかけを通じて現状を打破する」。
『リーダーを形づくるものは何か?』には「本来の自分らしさを打ち出す。コミュニケーションを物語化する。他人に影響を与えうる自分らしい何かを認識する」。
『リーダーシップを発揮するため、何をすべきか?』には「置かれた状況には、自分らしさを見失わず適応していく。何をなすべきかは十分な距離を置いて打ち出し、どうなすべきかは歩み寄って議論する。自分自身に忠実で、自分らしさを磨き続ける」。
なかなか読みやすく、かつ話がわかりやすい。「学びは個々人の内面にある」「自分の弱さを否定すれば、リーダーとしての権威は弱くなる」「居心地のいい場所から飛び出す」など、なるほど納得の記述も多く、非常に参考になる。
具体的な実践についての記述は弱いものの、一度読んでおいて損はない、と感じる。