かねてより、QC(品質管理)活動に携わる機会が一定量ある。もともと、最初に先輩管理者が「伴走しながら」教えてくれたことで、自家薬籠中のものとすることができたことには、今でも感謝しきりである。
<ポイント>
●ツボを押さえると、めきめき上達する。
QCストーリーには、いくつものステップがある。しかし、その中でも強弱はあり、特に大事なのは「テーマ選定」「現状把握」「要因解析」の3つだと感じている。ともすれば、「答えから鉛筆を舐める」QCに陥りがちだが、このツボを押さえると、ものすごく精度が上がる。
●「体感」しないと、「体得」できない。
QCについては、色々なテキストや学習ツールがあるが、いかんせん、「全く関係のない事象」について学んでも身に付かない。
実際に、自分が業務上で困っている問題について「なるほど、こうやるのか!」と体感しないと、体得することが出来ない。
<問題の所在>
●やり方がわからずにやって、「失敗」の学習をしてしまう。
先輩管理者からの学びを受けて、よく使うたとえが「QCは自転車と一緒。乗りこなせれば手軽に遠くまで行ける便利なツールだが、乗り方を知らないと、ただ転んで痛いだけのツール」というもの。
実際、「QCが嫌い」という人はかなり多いが、それまでまともにやり方を教わったこともなく、ただ「やれ、やれ」と言われて嫌々、かつ便利さもわからずにやらされていたという経緯であるようだ。確かに、自転車に乗れと言われて放り投げられ、ただただ転ぶだけでは「これ、いいツールだね!」と思えるはずもない。そして、失敗の学習を強化してしまうのだ。
教えるときには、ただ「やっておけ!」ではなく、ツボを押さえて適度に介入することが大事。そして、成功したということを体感させることが必要。正直、業務上の問題が改善したか否か、ということより、メンバーがQCの考え方を体得する方がはるかに価値が大きい、と思っている。そのためには、まず自分がポイントを知らなければいけないし、学び続ける必要がある。
自戒の念を込めて。