モヤモヤしつつも、仁徳天皇陵には罪はない。百舌鳥駅を降りて、早速、観光。
…しかし。これは厳しい!!大きすぎて、ただの「大きな小高い森」にしか見えないのだ。世界最大の墳墓、と分かっていても、その凄さが肌身に染みてこない。
こんな感じですからね。
人間は、自分の認知を超えたモノに対しては思考停止する癖がある、というのは、脳科学を勉強してよく分かっているのだが、こういうことか…
ひたすら歩いて、「ドデカい」ことは感じられたが、ホントにそれだけ。ようやく拝所に辿り着いて、宮内庁管理の手入れが行き届いた状況から、御神域、と感じるのが精一杯。
この光景は、さすがと思える。
逆に、想像力を駆使して楽しむ、というのは世界遺産マニアとしては面白味ではあるのだが、どう考えても一般ウケはしない。勿論、このような墳墓は世界に類がなく、顕著な普遍的価値、真正性、完全性は十分に備えているので、登録はかなり有力だと思う。しかしながら、一点不安なのは、地元が「世界遺産登録で、観光需要が盛り上がって町おこし!」とか思っていないか、ということ。正直、それは無理筋すぎる。世界遺産≒観光地であることは否定しないが、完全一致はしないのだ。
…でも。堺市博物館に、こんな垂れ幕があると、地元の期待は大きいようで。うーん、難しい。
そして、百舌鳥古墳群についてのシアターは無料とのこと。盛り上げようという事なのだろうが、ちと嬉しい。ま、シアターに入ってみると、規模感に妙に納得したが…
定員20名、といったところ。
映像、なかなか見応えあった。でも、映像の助けがないと、真価が見えない、ということの裏返しでもあり…その難しさを、痛感する現地逍遥だった。でも、色々考えるきっかけを貰えたのは、良かったなぁ。