今年26冊目読了。九州大学大学院農学研究院助教にしてNPO法人環境創造舎代表理事の筆者が、人生で大切なことが見つかる物語を書き記した一冊。
〈お薦め対象〉
料理、食に興味のあるすべての人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★☆
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★☆
自分の問いは3つ。
『料理のポイントは何か?』には「料理は足し算であり、引き算はできない。料理もアイデアも組み合わせ。何かをやりながら、別の作業に取り掛かる」。
『食べるとはどういうことか?』には「いただきますの意味は、作ってくれた人の命をいただくこと。生きることそのものなので、手を抜かない。最後の食が何になり、それで満足か考える」。
『生きる上で大事なことは?』には「何事も、続ければちゃんと身についていく。できないことを、やらないための理由にしない。自分の周りに転がっている学びを学びにできるかは、自分の意識次第なので、素直な心を持つ」。
物語調なので、とても読みやすい。面白く、さらりと料理、そして食を考えることが出来る。「おいしく食べる方法は、手作りの料理、素材も自分で作る、手間暇をかける、仲間と食べる、楽しい会話をする、よく働いて腹を減らす」など、本質に切り込んでいる。
料理をしたくなる、食に感謝することのできる良書なので、ぜひ、一読をお勧めしたい。