今年13冊目読了。筆者が、山田長政の生涯にキリスト教を絡めて活き活きと描き出した一冊。
〈お薦め対象〉
アジア、そして人に興味のある皆様
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★☆☆☆
自分の問いは3つ。
『人の行動特性は何か?』には「親身になって話を聞いてもらうと、相手のファンになる。野心は人をあさましくする」。
『人とうまく関わるには?』には「人をうまく動かすには、相手の野心を満たしてやる。時には、おのれのどうしようもない優しさを殺さねばならぬ。先人のよいところを見抜き、素早く取り入れる」。
『人生の真実とは?』には「笑っている者には毒がある。人間の醜悪な欲望は尽きることがない。富も権力も虚しい、人のみ死ぬときは一人だけ」。
…まぁ、そもそも、小説をこのテンプレートに乗せることが違う、という気もするが、本のまとめ方を一貫させてしまっているので仕方ない。
ラストの衝撃を含め、クリスチャンの筆者らしい愛情と、さすがの洞察力、筆致でグイグイ読ませる。人生の含蓄もあり、楽しめた。こういった本に、実効性を求めちゃいかんな(笑)。