世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【世界遺産と、保全。】

思い立って、日帰り「そうだ 京都、行こう。」で、感じたこと。
 
・京都の世界遺産とその他の線引きがわからない。

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いきなり「マイスターがそんなこと言うな」と言われそうだが(苦笑)、実際、わからない。幾つか本を読んでも、そこには言及なし。
例えば、今回訪れた東福寺は、その伽藍、作庭、紅葉の美しさで、世界遺産であっても何ら不思議でない。庭が新しいから、真正性が疑問?と思っても、そうであれば焼け落ちている金閣寺世界遺産なので理屈に合わない。
17の社寺のうち、16を回って(苔寺は拝観料3000円に呆れたので行ってない)、かつ、その他の社寺も見ているが、「ここも世界遺産でよくね?」というところは幾つもある。謎だ。
古都京都の文化財」の登録基準を考えても、「価値観の交流」「建築技術」であり、わからんなぁ…
 
世界遺産は、保全が大変。

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今回、清水寺が修復中で、残念ではあったが、逆に世界遺産マニアとしては、「保全の大変さ」を感じる契機となった。昭和の修復をしてから50年。実は、清水寺は2008年から11年計画(!)で、順次修復をしてきているのだとか。そして、今年(2017年)、いよいよ本堂の檜皮葺きの屋根を修復しているとのこと。あれだけの大伽藍だから、その準備は本当に大変だ。資材準備、メンテナンス要員の確保、工事中の導線計画、その他諸々。想定するだけでげんなりする。
でも、清水の舞台を支える桧(耐用年数800年!)の更新に備えて、「400年後に使えるように」と植樹するような人々だから、そんなのはものの数でもないのかもしれんが…
 
やっぱり、世界遺産は面白い。その思いを強くした。うん。