〈ここが凄い!〉
大陸や朝鮮半島との文化的交流や仏教伝来を今に伝える
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★☆
芸術性の高い五重塔をはじめ、日本の仏教文化の源泉を今に感じることができる。
〈アクセス(5段階評価)〉
★★★★★
新幹線で京都まで出て、日帰りでも訪問することができる。
〈保有国〉
日本
〈登録年〉
1993年
〈登録基準〉
ⅰ:人類の創造的資質や人間の才能を示す遺産。
ⅱ:建築や技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展において、ある期間または世界の文化県内での重要な価値観の相互交流を示す遺産。
ⅳ:人類の歴史上において代表的な段階を示す、建築様式、建築技術または科学技術の総合発展段階、もしくは景観の遺産。
ⅵ:人類の歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術などと強く結びつく遺産。
〈概要〉
●世界最古の木造建築
法隆寺の8世紀以前に建立された11棟の建物は、現存する世界最古の木造建築物である。
●優れた芸術性
法隆寺と法起寺は、全体の設計やデザイン性の高さに加え、エンタシスを持つ太い柱や、雲形の肘木などの細部の装飾も優れている。
●聖徳太子ゆかりの日本最古の仏教建築
法隆寺は、推古天皇の摂政であった聖徳太子が自らも仏典を記すなど日本における仏教の普及に熱心に取り組んだ拠点である。
〈課題〉
木造建築ゆえ、火災の危機は常に存在する。また、修復のための伝統技術者の継続的養成も求められる。
〈参考図書〉
大野玄妙、立松和平「法隆寺」
カラー写真と、様々な立場からのコメントで、法隆寺の全容を分かり易く伝える入門書。ガイドブックを専門的にした感じなので、読みやすい。
…まあ、本音を言えば、ここについても和辻哲郎「古寺巡礼」のほうが想像力をかき立ててくれるのだが、アウトラインをつかむ、という意味で。