世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【五週目:身体メンテナンス】

今週からは、開脚ストレッチも加えて。

・1/28
ストレッチ12項目と、腹を凹ますプログラム2項目、全身引き締めプログラム2項目、ねこ背を治すプログラム2項目、下半身強化プログラム2項目、アスリート級プログラム2項目。加えて開脚ストレッチ。
筋トレもキツいが、開脚ストレッチがなかなか。そして、こんなに身体が硬いのか…

・1/29
ストレッチ12項目と、腹を凹ますプログラム2項目、全身引き締めプログラム2項目、ねこ背を治すプログラム2項目、下半身強化プログラム2項目、アスリート級プログラム2項目。加えて開脚ストレッチ。
身体が筋肉痛なのは変わらないが、最初の頃からすると、だいぶふらつきやプルプルが減ってきた。

・1/30
ストレッチ12項目と、腹を凹ますプログラム2項目、全身引き締めプログラム2項目、ねこ背を治すプログラム2項目、下半身強化プログラム2項目、アスリート級プログラム2項目。加えて開脚ストレッチ。
筋肉痛なのが普通なのは、よいのか悪いのか…

・1/31
ストレッチ12項目と、腹を凹ますプログラム2項目、全身引き締めプログラム2項目、ねこ背を治すプログラム2項目、下半身強化プログラム2項目、アスリート級プログラム2項目。加えて開脚ストレッチ。
筋肉はいいのだが、開脚は一向に良化せず。これ、どうなんだ?!

・2/1
ストレッチ12項目と、腹を凹ますプログラム2項目、全身引き締めプログラム2項目、ねこ背を治すプログラム2項目、下半身強化プログラム2項目、アスリート級プログラム2項目。加えて開脚ストレッチ。
姿勢維持系の筋トレが、だいぶ安定してきた。筋肉は確実についてるな。

・2/2
ストレッチ12項目と、腹を凹ますプログラム2項目、全身引き締めプログラム2項目、ねこ背を治すプログラム2項目、下半身強化プログラム2項目、アスリート級プログラム2項目。加えて開脚ストレッチ。
脇腹も負荷をかけているので、腰をひねると痛い(苦笑)。

・2/3
ストレッチ12項目と、腹を凹ますプログラム2項目、全身引き締めプログラム2項目、ねこ背を治すプログラム2項目、下半身強化プログラム2項目、アスリート級プログラム2項目。加えて開脚ストレッチ。
ハードなメニューも、だんだんこなせるようになってきた。

〈今週の結果〉
体重変動なし、腹囲-0.5cm。ま、これだけサボらず継続すれば、成果は出る、ということか。そして、開脚もサボらずやらんといかん、ということか…

【読了】ガストン・ルルー「オペラ座の怪人」

今年17冊目読了。何度となく劇場化されている名作で、紹介することすら恥ずかしい。

今更ながら読んでみて「なるほど、こういう話か」という感想もさることながら、緻密に張り巡らせられた伏線、それを丁寧に回収する展開、そして何より「得体のしれない化け物」という恐怖から現実の悲哀になだれ込む流れ、人という存在の哀しくも慈愛に憧れてそれを希求する宿命、というものを如何なく描き出し、最後には圧倒的な悲しみの中でひとつの結論を迎える。

いやぁ、これは凄い。哀しい運命を背負った怪人と、恐怖に向き合いながらも自らの宿命に向き合う歌姫、そしてそれを取り巻く人々の八面六臂の活躍(滑稽な面も含めて)。それを通して、人間という存在の業の深さ、見てくれや他人の評価に踊らされる愚かさ、そんな中でも自分が信じるものに対して向き合っていくことの強さ。そして、哀愁…これだけの価値観を、舞台装置というギミックによって変幻自在に描き出す筆者の圧倒的な人間観察力、創造力、想像力に感服するしかない。

外観、才能、機智。怪人を怪人たらしめたその要素こそ、誰もが心の中に飼っていて、認めてほしくて認めてもらえない「怪人」なのかもしれない。ゆえに、これだけ人の心をつかんで離さない、と考えると、これが不朽の名作であることがよくわかる。

人間というものは、すべからく汚く愚かでわがままで、それでも純粋である。哀しくも素晴らしい人生賛歌。数々の仕掛けと驚きの展開も、この通奏低音あればこそ輝くものである。「読まねば、死ねぬ」。そんな思いを抱かせてくれる一冊だ。

【読了】中原淳「女性の視点で見直す人材育成」

今年16冊目読了。立教大学経営学部教授にして、立教大学経営学部リーダーシップ研究所副所長の筆者が、だれもが働きやすい最高の職場をつくることを提唱した一冊。

〈お薦め対象〉
経営者、人事担当者、そして働くすべての人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★

自分の問いは3つ。
『なぜ、女性の働きやすさを考えるべきなのか?』には「女性が管理職や役員としてリーダーシップを発揮している状態と、企業業績にはプラスの相関がある。多様性がもたらす混乱や葛藤がチームを強化し、イノベーションのきっかけとなる。女性はライフイベントによってキャリアが大きく左右される可能性があるため、仕事について長期的目線で考える機会が多い。職場の機能不全は、マジョリティたる日本人・男性・正社員には見えづらく、女性は最もメジャーなマイノリティ」。
『働くにおける男女の意識差のポイントは?』には「女性は仕事のやりがい重視、男性は見返り重視。男性リーダーは調整・決断が苦手で、女性リーダーは葛藤・不確実性でつまづきやすい。男性は報酬や権限拡大など与えられるものの大きさで昇進を受け入れるが、女性が一歩を踏み出すには、なぜ私なのか?に答えるプロセスが必要。女性たちは、活躍する女性への妬みを敏感に察知しているが、男性はそんな妬みが職場に渦巻いていることを認識しない」。
『職場リーダーは何に留意すべきか?』には「プレイヤーたちに最良のストレッチ(背伸び)をあたえて、プレイヤーたちの成長を引き出す。何がよくて何が悪かったかに関する意味づけを基盤に今後の対策を考える。ワーママの心理を理解しサポートするため、メンバーたちの負荷状況を見える化し、メンバー同士の助け合い行動を評価する」。

私淑する中原淳先生の本は、安定の読みやすさ。しかも、データの裏付けが確実なので、「それ、ホントかよ?!」というような提言も、すんなり入ってくる。組織開発、リーダーシップ、大人の学習といずれも非常にためになったのだが、今回の本もとてもためになった。「人が育つ環境をつくっていくことこそ、究極の人材開発」の言葉は、肝に銘じよう。

単なる「女性活躍推進」だけの視点ではなく、幅広くダイバーシティやリーダーシップ、組織の認知を改める、などが盛り込まれているため、女性は共感を持ちながらだろうが、男性もおおいに気づきを得ながら読み進めることができる。今、必読の一冊といえる。

【読了】見城徹「読書という荒野」

今年15冊目読了。元角川書店取締役編集部長にして、幻冬舎社長の筆者が、読書によって可能になる深い思考を通した読書と人生の関係を書き記した一冊。

〈お薦め対象〉
今の時代を生きるすべての人(読書好きも、そうでない人も)
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★

自分の問いは3つ。
『読書のメリットは何か?』には「人間を人間たらしめる言葉を獲得できる。実生活では経験できない別の世界を経験し、他者への想像力を磨く。先人の知恵や生き方が心のよすがになる」。
『世の中の法則は何か?』には「自己嫌悪や嫉妬など、負の感情を経験したことがなければ、人のそれも見抜くことはできない。人が何かを達成するには地獄の道を通らなければならない。生き方から搾り出されてきたものが言葉で、自分の発した言葉がまた自分の生き方をつくっていく」。
『真に生きるために必要なものは何か?』には「自己検証、自己嫌悪、自己否定により進歩する。自分の心揺らぐ瞬間を発見し、思考の軸とする。良心をもって自分を突き詰め、追い込み、他者と本物の関係をつくる。安全策を捨て、暗闇の中でジャンプする」。

もともと、帯に書いてあった秋元康の言葉「見城徹の読書は血の匂いがする。ただ、文字を追って『読了』と悦に入っている輩など、足元にも及ばない。」に、「俺のことか!」と思っていたので、読む機会を得たのだが、なるほど納得だ。壮絶な読書量と読書遍歴もさることながら、読書を人生に消化・昇化させてきた経緯、そしてその過程で身に着けてきた圧倒的な表現力。これは参った、しびれた。読んでいて、何度も鳥肌が立った。

藤原和博「本を読む人だけが手にするもの」も、読書の推薦書としてよいのだが、極めて理性的に丁寧に書き進めていくスタイル。他方、本書は、迸る魂を思い切り叩きつけてくるようなエネルギッシュなスタイルゆえ、インパクトが半端ない。これは、本当に読んでおいてよかった、かつ読むことを絶賛お薦めする一冊だ。

【読了】太宰治「斜陽/パンドラの匣」

今年14冊目読了。太宰治の名作のうち、映画化した2作をまとめた一冊。

まず、斜陽。貴族階級の没落という、まさに太宰自身が歩んだ道を描き、じわりじわりと真綿で首を締めるような息苦しい展開が続く、と思っていたら、終盤に一気に加速。そして、まったく想像もつかないラストを迎えることになる。

「どっちつかず」という言葉がある。今は、時代の流れが速くなり、「越境」して(社会やグループの壁を越えて)交流することで自分の視野、視座を転換していく、ということが推奨されているが、それ以前はそもそもが「異物」として排除されていた。貴族からは落ちぶれ、庶民からは後ろ指をさされ…そんな状況においてもなお、人間は、生きることに苦しみながら進んでいく。そして、覆いかぶさる死への誘い。暗い感情という魔物を人は隠しながら生きているが、太宰はそこに向き合いながら、しかし何度も魔物に膝を屈し、最後は死を選ぶ。どちらのほうが人間の真理に迫ったのか、ということは論を俟たない、と感じる。

この本は、若かりし頃に読んでもさっぱり理解できなかっただろうな。でも、今の時代だからこそ、「越境」のときに感じる気持ち悪さと向き合うことの大事さ、その囚われを解放することの重要性を痛感すべく、読む必要がある本なのかもしれない。

そして、パンドラの匣。病院(健康道場)を舞台に展開される、手紙のやり取り(といっても片方の手紙しか読めない形になっている)を小説に仕立てたもの。死を近くに感じるのに、そして太宰なのに(笑)、まったく暗さがない。むしろ、からりとした明るさすら感じる。もちろん、そこここに暗い感情はしのばせているのだが、全体的なトーンが「主人公が前向き」というだけで、ページをめくる気の重さがまったく軽くなる。これまたちょっとしたオチがあるが、基本的には希望を持てる仕上がりになっている。これを戦後早々に執筆した、というのが太宰の天才たる所以か。

小説を切り取るのは無粋なのは百も承知だが、「パンドラの匣」に、「これは真理だなぁ」と思わせる文章があったので、これをシェアしておきたい。

・人間には絶望という事はあり得ない。人間は、しばしば希望にあざむかれるが、しかし、また「絶望」という観念にも同様にあざむかれる事がある。正直に言う事にしよう。人間は不幸のどん底につき落され、ころげ廻りながらも、いつかしら一縷の希望の糸を手さぐりで捜し当てているものだ。
・「自分の生きている事が、人に迷惑をかける。僕は余計者だ。」という意識ほどつらい思いは世の中に無い。
・献身とは、わが身を、最も華やかに永遠に生かす事である。人間は、この純粋の献身に依ってのみ不滅である。(中略)人間の時々刻々が、献身でなければならぬ。いかにして見事に献身すべきやなどと、工夫をこらすのは、最も無意味な事である。

【読了】諸富祥彦「あなたのその苦しみには意味がある」

今年13冊目読了。明治大学文学部教授にして、日本トランスパーソナル学会会長の筆者が、人生の捉え方、人生との向き合い方を書き記した一冊。

〈お薦め対象〉
人生に疲れた人、悩んでいる人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★

自分の問いは3つ。
『人生における原則は?』には「人は無意味な苦しみには耐えられないが、自分の苦しみの意味を知ることができたらたいがいの苦労は耐えられる。人は、自らの魂の本質を否定されたり妨げられると、周囲から見れば逸脱や奇行に思える行動をとる。理由もなく嫌悪する場合、その人との関係によって自分でも気づかない無意識層の心が刺激されている」。
『人はなぜ生きるのか?』には「私はこの人生を生きることになっていたのだという確信を持つ。自分の人生に起きたさまざまな出来事に共通する必然性を見つけ、救いがもたらされる。すべての出来事はつながっていて、私たちの人生を暗黙のうちにある方向へ誘い導いている」。
『人生に、どのような心持で臨むべきか?』には「自分を悩ませる出来事とは、そうでもしなければ学ぶことができない貴重な気づきと学びをもたらす人生の教師。自分の愚痴や弱音は、自分で聞いてあげる。死への恐怖の本質の中核は、自己意識そのものの完全消滅への恐怖。日々の一瞬一瞬を心をこめて生きる」。

U理論などで学んでいる価値観と共通の観点から物事を見ているだけに、非常に心に入りやすい。他方、スピリチュアル系という色眼鏡で見てしまうと、なかなか入ってきづらいかもしれない。40過ぎくらいで、人生に悩んでいればちょうどいいのかもしれないが、これだけ内面を観る、ということが重要視されている世の中においては、むしろもっと早くこの観点に気づくべきなのかもしれない。

この本の核心は「人間は傲慢なので、辛いこと、苦しいことでもなければ『もう学ぶことはない』と日々に流されてしまう」という点にあると感じる。いかに、このことを心に刻んで人生に向き合うか。それが、カギのような気がする。

【身体メンテナンス:開脚にも挑戦。】

先日、学生時代に中国に行った仲間(20年過ぎてもまだ続いている!)と新年会をした際に、筋トレの話から

・体の柔軟性も大事。でも、開脚なんか全然できない。

という話題に。確かに、自分も10代には人並みに柔らかかったが、今は見る影もない。筋トレ前にストレッチはしても、柔軟性には目覚ましい成果ないしなぁ…このグループの団長が「いい方法がある。『明日、天井が落ちてきて、このくらい開脚しないと食事ができない!』と思えば成果が出る」という恐るべき提案をしたものの、当然のこと、周囲からは「変態」「禅寺の修行」など、まったく受け入れられないとのコメントだらけ。多少ストイックな自分でも、そんなやり方は到底やる気にならず。

で。今日、病院の待ち時間でブックオフに行き、不要な本を売った時に目にしたのが、この本。


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まぁ、本当かどうかわからんが、どうせ筋トレは習慣化してきたし、怪我防止の観点からも、少し負荷をかけるか、と購入(200円)。「禅寺変態修行」でなくても開脚は可能なのか?(笑)

4週間、自分という人体を使って実験してみよう。