世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【やりっぱなしは、人の世の常。】

10連休という未曽有の大型連休明け。ふと、こんな表示を見て、考えた(悪気はないと、思う)。
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(10連休が終わっているのに、出るべき表示ではないよね…)


《ポイント》
●新企画、やり始めは盛り上がる。
何かを始めるときは「こうやれば、目を引く!」など、参加者がハイテンションになって、色々アイデアを出す。そうでないと、いいアイデアが出ないので、この時点での活性化は大事。

●実現に向けて「絞める」作業もまた、不可欠。
上記ハイテンションと対極だが、実現に向けては「ギリギリ絞めていく」こともまた、事業としては大事。以前、会社幹部に「アイデアを出す楽しさの何百倍も、泣きたくなる苦しさで詰めるしかない」と言われた台詞が痛切に刺さる。

《問題の所在》
●「終わらせること」への意識は、どうしても低下する。
人間、「何かをやる」ことへは、意欲が向くので、意識が高まる。他方、「終わらせる」「手仕舞う」ことへの意識は低下しがち。この特性を知った上で仕事を組み立てないと、確実に「やり散らかし」に飲まれて、ハマる。

手品でも、往々にして「ポケットから何かを取り出す」動きには観衆が注目するが、「ポケットに何かをしまう」動きからは目を離しがち(この瞬間に、タネを取り出すらしい)。人間の認知の弱点には傾向があり、それを知った上で対策を立てることが大事だ。

自戒の念を込めて。