世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【読了】トーマス・マン「ヴェネツィアに死す」

【読了】今年57冊目読了。ドイツの生んだ圧倒的巨匠の名作。

…自身の文化レベルの低さを謗られるとしたら、仕方ない。甘んじて受け容れよう。
それにしても、本当に読みにくすぎる。「魔の山」を読んだときも思ったのだが、ドイツ人特有なのか、説明がいちいちめんどくさい。その描写の緻密さ(と、著者は思っているのだろう)故に、読者が「読む気をなくす」ということは、一切無視している気がする。

確かに、話は面白い。世成り功遂げた人物が、瑞々しい若さに触れ、捕らわれていく、というのは興味深い。

…しかし。あまりにも表現が回りくどく、読むだけで疲れる。それが好きな人にはたまらない、のかもしれんが…

ということで。興味があればお薦めするが、なければ読まないで全然OK。そう、思う。