世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【クローザーとオープナー、難しさが違う~懇親会から~】

昨今、プロ野球界を賑わせている「オープナー」(従来のように、短いイニングで力のある投手を試合の締め括りに起用するのではなく、試合の立ち上がりで起用する戦術。メジャーでは、実際に結果を出した球団がある)。
…卑近な例だが、飲み会で、考えてみた。「開会の挨拶」と「締めの挨拶」は、違う。

《ポイント》
●リズムの変化への対応には、戸惑う。
たまたま、諸事情により、「ミスター・クローザー(締めの挨拶担当)」である当方が、「オープナー(開会の挨拶)」を担った。
…しかし。急な「振られ方」はあったにせよ、やはり、いつものリズムと違う対応には、労力がかかるし、うまくもいかない。

●場には文脈(コンテクスト)がある。
普段クローザーなので、懇親会の場の流れを把握し、流れを受けたフレーズで掴んでから定番の締め方に持って行く、のが流儀。
ところが、いきなりオープナーだと、場の流れも空気感もないところから切り込まねばならないので、場の文脈が読めず、難しい(→結果、無難に収めるしかなかった)。

《問題の所在》
●数値データだけでは、人はうまく動かない。
オープナーは「もともとクローザーは1イニング限定で全力で投げることで試合を締める。だから、最初から全力で1イニング投げるオープナーという考え方もある」という数値的発想。
しかし、現実には、人間は数値データどおりに動くものではない。「同一要素」と「変動要素」を考えないと、納得して動かないし、成果も出ないものである。

たかが懇親会(笑)、されど懇親会。考えてみると、いろいろ気づくものだ。漫然と生きていては、やられてしまう。

自戒の念を込めて。