世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【観察、発見、伝達。】

仕事上、ポスター掲出の機会が多い。メンバーが、セロテープで貼っても剥がれる、と言っていたので
「セロテープを輪にして縦方向に貼っていないか。横方向に貼るとよい。ポスターが剥がれるのは、重力の縦方向の力がかかるから。なので、その力をもろに受ける縦方向より、力を分散できる横方向のほうが長持ちする」
と伝えた。
メンバーは「なるほど!凄く納得できます!」「学校の先生みたいにわかりやすい!」と褒めてくれた。そこから、考えたこと。

《ポイント》
●小さなことでも、観察してみる。
ものごとを行う際に「今までこうやってきた」「前任者にこう言われた」ということで思考停止してしまう状況は、実はかなり多い。どんなに小さなことでも、観察してみると「あ、こうか」と気付く発見があるものだ。

●理由を伝えると、人の記憶に残りやすい。
発見したとして、その知識をどう伝えるか。ただ単に「このほうがいい」だけでは、人の頭には残らない。「相手も知っている知識」に絡めて、理由を説明することで「なるほど!」とエピソードを含めて人の記憶に残ることになるのだ。

《問題の所在》
●「観察、発見、伝達」のサイクルを回していない。
よく「PDCA(計画:plan、do:実行、check:評価、action:改善)を回せ」と言われる。しかし、現代社会において大切なのは「計画」の前段階にある「観察」である。
観察しないと発見できない。また、その発見を伝達するには、様々な知識を蓄え、一般化する必要がある。

知識を蓄えることと、観察を繰り返すこと。その両輪こそ、今、必要ではなかろうか。

自戒の念を込めて。