世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【既存の枠で考える癖。】

新しい事態にぶち当たった時には、自分の思考も新しくしなければならない。
…しかし。なかなか、その方向に動くことを許さないのが組織の魔力。そこについて、考えてみた。

《ポイント》
●一番風呂を避ける。
新しいことは、嫌われがち。なぜなら、失敗したくないから。所謂「一番風呂を避ける」感覚。確かに、リスクはある。でも、一番風呂でしか得られないゲインもあるはず、なのだが。

●検証されたものだけで生きていきたい。
人間、不安にはとてつもなく弱い。できれば、安心した世界で生きたい。特に、農耕民族たる日本人としては。
…でも。検証されたものだけで生きていくと、新規へのチャレンジがなくなる。「停滞、即、後退」なので、これは大いなる罠だ。

《問題の所在》
●失敗の責任追求が恐い。
新しい事態なら、思い切って新しい対応をすべき。
…しかし。その「新しい対応」を提言すると、「じゃ、お前がやれ。ただし、失敗したらお前が責任とれ」…いや、それではいかんだろ、と言いつつ、人間のホメオスタシスからすると、つい逃げに走る。そして、既存の枠で案を出し、それが承認される。責任回避が、ベストマッチを遠ざけていくのだ。

「人事を尽くして天命を待つ」という言葉がある。
…しかし。本当に、人事を尽くしたか?責任追求を恐れて、既存の枠で生きていないか?
その問いから、逃げないこと。これでしか、未来の問題は解決できない。

自戒の念を込めて。