世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【不安に飲み込まれるということ。】

職場の同僚に、物凄く不安症な人がいる。自分の手の及ばない事について「ああでもない、こうでもない」と思い悩み、挙げ句「寝られない、腹痛い」と健康までダメージを受ける状況。こういった人の思考の特性について、考えてみた。

《ポイント》
●不安の暴走(妄想)を止められない。
人間というのは、猿だった頃の生存本能のために、どうしても「不安を大きく見積もる」傾向がある。
とはいえ「不安の根源は何か?」に視野を向けると、事実を冷静に見つめられるのだが、不安な気持ちに感情が乗っ取られ、完全に思考が停止して、妄想ばかりが膨らんでしまう。
● 変えられないものに対して疲弊している。
人間、「変えられるもの」について考えをめぐらす必要はあるものの、自力で変えられないものに対して思い悩むだけ「労力の無駄」である。つまり、変えられないものについて悩むことは自身のパフォーマンスを下げることでしかない。

《問題の所在》
●「自分のベストを尽くす」に集中していない。
結局、何が起きているのかというと「しょうもない労力の無駄遣いによって、自らのパフォーマンスを下げている」ということだけ。結果的に自身の評価も(自ら)下げてしまい、マイナスしか生み出していないのだ。
考えるべきは「自分のベストを尽くす」ということ。無駄に思い悩むよりも、よほどそのほうがよい。

これを書いていて思い出したのが、二ーバーの祈り。
「神よ
変えられるものを変える勇気を与えたまえ
変えられないものを受け入れる穏やかさを与えたまえ
そして 変えられるものと変えられないものを識別する知恵を与えたまえ」

…まさに然り。


自戒の念を込めて。