世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【平成最後の日本シリーズから感じたこと。】

ホークスの四勝一敗一引き分けで幕を閉じた日本シリーズ。そこにも、人間心理が強く働いていた。これは、学びとして今後に活かしたい。

《ポイント》
●異次元のインパクトを見せつけたホークス・甲斐。
日本シリーズMVP。普通に考えれば「勝利をもたらした投手(≒勝ち投手)」、あるいは「勝利をもたらした打者(≒勝利打点)」。
しかし。今回は「有り得ない盗塁阻止」が、流れをホークスにもたらした。まぁ、パ・リーグは、「甲斐キャノン」と戦いながら盗塁するのが常なれど、(申し訳ないが)セ・リーグのレベルでの盗塁なら、あれだけ走られて、且つ刺すわな。恐ろしいのは、甲斐キャノンだけでなく、高谷バズーカという「二番手」もいること(←事実、彼も二回刺している)。

●自らの形にこだわり続けたカープ
もともと、走るのがカープ。最初の頃は、「甲斐、肩強い!」くらいだったはず。でも、だんだん「カープが甲斐キャノンをどうかいくぐるか?」になってきた。その時点で、ホークスの勝ちだ(←プレッシャーを与えている)。
…しかし。カープは、そこに対策を打つこともなく(←打っていたのかもしれんが、結果的に)、繰り返し盗塁をして、死んだ。まさに、飲み込まれた感じ。8回も盗塁を試みて、全滅。作戦としては、最悪。勿論、緒方監督は「自分たちの形、ペースに持ち込みたい」という信念でチャレンジしたと思う。しかし、結果は残酷だった。

《問題の所在》
●現状の延長でしか、物事を考えない。
今回の日本シリーズ、甲斐キャノンがすべてを持って行った(MVPや話題を)。でも、打率一割台でMVPなんて、普通有り得ないし(かつて、ブルーウェーブトロイ・ニールが三安打でMVPになったが、これはヒットが全てタイムリー。今回の甲斐は打点ゼロ)、まさに前代未聞。「捕手は、リードで点を与えない事が大事。加えて、ヒットが打てればなおよし」といつ、現状の延長では、信じられないことだ。
…しかし。今回の日本シリーズを見た人間は、ほぼほぼ「甲斐がMVP!」に異論なし。それは、彼が、現状の延長では有り得ない、凄まじく「想定を超えた」プレーを見せたから。それを育て上げた、ホークスが偉い。
人間、誰しも、現状の延長で物事を考えたがる。それをぶっ飛ばすには、思い切りと信念。それが必要なのかもしれない。

自戒の念を込めて。