世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【業者手配の話と、専門性。】

先日、棚の鍵が閉まらなくなり、業者手配を行って修理してもらった。そのとき、思ったこと。

《ポイント》
●小さな事にも、奥深い理由。
たかが棚の鍵の修理。しかし、聞いてみると、面白い話が出てくる。「棚の鍵は、家の鍵と違って奥行きが取れない。このため、このサイズである程度磨耗するのが仕方ない、という作りになっている」「鍵穴に鉄粉が溜まると、回りにくくなる。もっとも、清掃する人はいないが(笑)」「鍵交換の目安は、鍵穴から見える小さな突起の磨耗。突起がガイドとなって鍵と鍵穴が合致するが、これが磨耗するととても回しにくくなる」「鍵は、扱う人が多いほど壊れやすくなる。それぞれの人に、差し込む癖があるので。左利きがいると、さらに寿命が縮む」など、言われれば『なるほど!!』である。

●人は、専門分野に興味を持ってもらうと嬉しい。
作業をしながらも、こちらが「へぇー!」「なるほどですね!!」と感嘆していると、色々教えてくれた。心理学で、好意の返報性(こちらが好意を抱くと相手も好意を抱く)はよく言われるが、興味を持たれると嬉しい、というのも、その変化球バージョンだろうな。

《問題の所在》
●わからないことを専門家に丸投げすると、類推のアンテナが下がる。
実は、交換作業の後、上司から幾つか確認があり、たまたま聞いていたので役立った。
…しかし、知識というのはそれだけではない(それなら、AIに任せた方が精度が高い)。似た事象に対する「類推」、さらには「閃き」に繋げることができるのだ。これは、「ただ知っている」だけではなく「何故そうなのか」まで突っ込んだ、つまり理由の裏付けが必要ではあるが。

知らないという事への苦手意識は、自身の発想力を落とし、それへの今日は、自身の発想力を伸ばす。

自戒の念を込めて。