第一回国宝検定が終わった。東京会場では、だいたい300人程度の受験者。世界遺産検定は、妙齢の女性を多く見受けたが、さすが国宝検定、オッサンとジジィ率の高いこと(→その一員なわけだが)。やはり、21世紀になってから人口に膾炙した「世界遺産」ブランドと、国宝との「世間的認識の違い」をまざまざと見せつけられた。
…まぁ、学んでみると、必然的に日本の歴史や文化の背景を知ることができるし、「日本史」という切り口ではなく「文化史」「宗教史」「美術史」として捉えることができるのは、国宝ならでは。しかも、実物があるので、アイキャッチとして分かりやすい。この点については、幅広いが故に拡散しすぎて体系的理解には繋がりにくい「世界遺産」よりは優れている。個別の情報量も、当然のこと、比較にならない。国宝というのは、やはり学ぶ価値がある。
何にせよ、どちらも学ぶことにより、理解が重層的になる。それは、間違いない。深く文化と背景、その超一級品を学ぶことは、本当に楽しい。それは、この二つの検定を通して感じたこと。興味ある過多は、ぜひチャレンジしてみてはいかがだろうか。
…それにしても。世界遺産マイスターで繋がっていると、マイスター達の「国宝検定受検率」に驚く。まぁ、世界の宝が世界遺産、日本の宝が国宝であるのだし世界遺産検定マイスターを取るほどの(マニアックな)人なら、当然といえば当然だが、せいぜい600人程度(←推定。東京で300人超えた程度なので)しか受けていない試験が、超メジャーのように見えるというSNSマジック(笑)。
大人の勉強というのも、なかなか面白き哉。