世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【違和感を「成長」に繋げ。】

仕事をしていると、誰でも(特に初心者は)感じる「違和感」。あれ、これ、おかしくない??と思うことって、数々ある。そこを、掘り下げてみた。

《ポイント》
●人間は、変化を嫌う。
生物には、須く、自己を維持しようとする「ホメオスタシス」がプログラムされている。違和感とマトモに向き合うと、変化が見込まれる。となると、その違和感は既存のパターンへの攻撃となってしまうため、極力それを排除しようとする。

● 前例踏襲という、脳みそのサボタージュ
問うこと、調べることは労力がかかる。かつ、「何でそうなっているんだろう?」にパワーを掛け過ぎると、本来回すべき仕事量に到達できず、周囲から「いいから、やれ!」と言われてしまう。
そうなると、自己嫌悪、社会的排除への恐怖、疲弊、と碌な事のない違和感は、「前例踏襲」という脳みそのサボタージュにより葬り去られる。

《問題の所在》
●違和感の芽を、育てず潰す「取り敢えずの習熟」の横行。
上記状況においては、詳しく理由を知るより、「取り敢えずの技能習熟」という「手順を追う」ことになる。誰でも、初心者はそう。
しかし、そこからが大事。ある程度技能習熟してきたときに「あの時の違和感」を思い出せるか。「いいから、やれ!」という言葉に、「考えても仕方ない」と諦めてしまうと、違和感の芽はあっさり潰れる。
「いいから、やれ!」に対しては「まずは、手順を覚える。そこで、今一度考えてみよう」と『一時預かり』にする。その上で、技能習熟してから、改めて根拠や理由を調べたり考えたりする。

これが、自身の成長、ひいては疑義を改善提案に繋げ、職場改善にも昇華させる事にもなる。違和感の芽を潰していては、いつまでも「そこそこの技能者」であり、「変化を起こす側」になることはない。

自戒の念を込めて。