今年37冊目読了。東大本郷テックガレージディレクターの筆者が、スタートアップ起業のポイントを書き記した一冊。
〈お薦め対象〉
新しいことにチャレンジしたい人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★☆
〈実用度(5段階評価)〉
★★★☆☆
自分の問いは3つ。
『スタートアップの特徴は?』には「短期間で急速に成長する一時的な組織体。独自の価値を独自のやり方で作る。世界の不確実性をよい方向に利用する。」。
『スタートアップにあたって留意すべきことは?』には「今の集団が間違って信じている幻想を見抜き、異を唱える。アイデアは考えるものではなく気づくものなので、自分の体験や周囲の人のやっていることに注意を払う。最初期には、多数の人からそこそこ好かれる商品ではなく、少数の顧客が深く愛する商品を作る」。
『今の時代を生きる上で留意すべきことは?』には「新しい価値を生み出す仕事こそ生き残る。新しいカテゴリーの商品は、より良いものではなく、異なっているもの。質を高め、運を掴むため、挑戦する量は必要。」。
文庫本でさらりと読めるが、なかなか面白い。「何も考えずに時代の流れに乗ると、長期的に見て損をする選択肢を選ぶ可能性が高い」「セールスは売り込むことではなく聞くこと」など、実に共感できるフレーズも多い。起業という事は、リスクではなくチャレンジだ、ということを教えてくれる。
ただ、そこへの心理的障壁があることには言及していないのが残念。片手落ち感は否めないな…