今年31冊目読了。 社会心理学者にしてメキシコ大学教授の筆者が、愛について書き記した一冊。
〈お薦め対象〉
愛に迷う、全ての人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★☆☆
自分の問いは3つ。
『愛するとはどういう事か?』には「人間同士の一体化、他者との融合。人間の中に、あらゆる能動的で、自分の全体性と個性を保ったままの結合。愛する者の生命と成長を積極的に気にかけること。」。
『なぜ、本当に愛することができないのか?』には「恐れているから愛するという幼稚な愛にとどまる。全力をあげて愛する努力をしていない。愛は運であると勘違いしている。」。
『本当に愛するにはどうすればよいか?』には「集中するために、一人でいられるようになる。信念と勇気を失うタイミングを詳しく調べる。変化に気付く。手近にある理屈に飛びついて安易に合理化しない」。
本当に、古典書として、必読だ。こんなに自身の感覚がいい加減に扱われる今だからこそ、真面目に自分を磨き上げ、フロムの考え方から学ぶ必要があろう。
何なら、今のブームを考えるまでもなく、アドラーの次に来るのでは?と思うくらい、真理を衝いている。人生と、哲学と向き合うなら、必読の書だ。