世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【読了】アダム・グラント、シェリル・サンドバーグ「オプションB」

今年23冊目読了。夫の急死に直面したフェイスブックCOOと、ペンシルベニア大学心理学者の筆者が、絶望に陥った時の立ち直り方を書き記した一冊。

〈お薦め対象〉
苦境・逆境に置かれているすべての人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★

自分の問いは3つ。
『逆境の時に、人はどうなりがちか?』には「悲しみを無理やり捨てようとし、苦悩に圧倒される。立ち直りを妨げる自責化・普遍化・永続化に陥る。疲れ果て、心身が弱り、怒りっぽくなり、喜びを感じるエネルギーがなくなる」。
『逆境の時にどうすればよいか?』には「感情を言葉に置き換え、書くことで処理する。元気になるのを待つより、元気になれるちょっとしたことをどんどんやってみる。周りから支えられて、理解されていることを感じる。人間である以上、落ち度があるのは当たり前、と自己を思いやる」。
『人生における逆境の意味は?』には「コントロール感を持ち、ストレスに耐える力が高まる。自分の内なる力を見つけ、人と分かち合う。成長し、人間としての強さを自覚する・感謝を深める・他社との関係を深める・人生により多くの意味を見出す・新たな可能性を見出す」。

このほかにも「誰かを助けていると感じると、感情の消耗は少ない」「友情は、何を与えられるかだけではなく、何を受け入れられるか」「オープンな姿勢は仕事の効率を上げる」など、色々と共感することが多い。個人的に言えば、もう少し早くこの本が出版されていればよかったな(苦笑)。
ぜひ、一読をお薦めしたい。