世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【読了】ヤン・カールソン「真実の瞬間」

今年17冊目読了。スカンジナビア航空グループ最高経営責任者の筆者が、サービス戦略の成功について書き記した一冊。

〈お薦め対象〉
サービス業に携わるすべての人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★

自分の問いは3つ。
『組織の行動特性は?』には「最前線に責任を委譲すると、市場調査は不要。中間管理職は、顧客要望に応える現場のサポートが責任。従業員にも企業にも、敢えてリスクに挑む勇気が必要。」
『どのような環境で、人は輝くか?』には「自分が貢献していることを正当に認められる。組織が自分たちに時間と資力を投じることが理解できる。コミュニケーションを阻む横の障害が排除される」。
『リーダーは、どうあるべきか?』には「メッセージを伝えるため、自分をさらけ出す。従業員が自信を持って職責を引き受け、手際よく任務遂行できる環境をつくる。単純な言葉を使う。新しいビジネスリーダーの武器は、明確で簡潔なビジョンと人間味ある優れたコミュニケーション」。

畏友が勧めていたので読んだが、期待に違わぬ素晴らしい本。「目標と戦略を立て、顧客ニーズを探るのは順序が逆」「最前線の従業員の最初の15秒の接客態度が会社の印象を決める」「顧客は、一人の人間として扱われることを期待する」など、心に響く記述多数。これは、ぜひ、一読をお勧めしたい。