今年46冊目読了。ノンフィクション作家の筆者が、リーダーシップの意味を書き記した一冊。
〈お薦め対象〉
リーダーの立場をとる人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★
自分の問いは3つ。
『本義とは何か?』には「何のために闘うのかの本質を見極める。毅然と生きる人の真心から発するもの。根本に存在する重要な意義」。
『リーダーとはどうあるべきか?』には「上司に対してもいうべきことは言う。自分の欲・保身を超えていく。部下を、本義をまっとうできる人間に育てる」。
『人間はどうあるべきか?』には「平凡の繰り返しが非凡につながる。失敗とは隠すものではなく、まず試してみること。本義に忠実か、という根本的問いを自分自身に発する」。
リーダーだけでなく、メンバーにとっても読むべきと感じる良書。特に、軸となっている福島第一原発 吉田所長のリーダーシップについての言及はリアルさがあって胸を打つ。「どんなに立派な価値観も、自分の外に握りしめている限り、執着」「マニュアルなき事態には、まず人々の動揺を抑える」「時と言葉という2つの財産を大事にする」などの記述も感慨深い。
比較的読みやすく、かつ熱量が伝わる良書。ぜひ、一読をお薦めしたい。