世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【世界遺産の地下鉄。】

今日は、嫁と娘が「ピアノの仕組みを学ぶ」というイベントに参加するため、テツな息子を連れて地下鉄博物館へ。

で、見学していて「そういや…」と思ったのが、世界遺産の地下鉄(←思考回路がオタクだ)。普通に考えれば、世界初であるロンドンの地下鉄が登録される…という感じだが、さにあらず。ハンガリーの首都・ブダペストの地下鉄が、世界唯一の「世界遺産の地下鉄」なのである。

これは、世界遺産の「真正性」が関わっていると思う。ロンドンの地下鉄は蒸気機関で始まった(当然のこと、火災事故が多かったという。そりゃそうだ)。で、後に電化されたので、開業当時のまま、というわけにはいかないのだ。
しかし、ブダペストの地下鉄は、世界初の電車地下鉄として開業。その当時のシステムがそのまま残っている、という点で、世界遺産に登録されたと見るべきだろう。
ブダペストは、1987年に街並みが世界遺産に登録されており、2002年に「アンドラーシ通りとその地下」という範囲にも拡大されて登録されたのだ(この「地下」がブダペストの地下鉄1号線)。


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地下鉄博物館でも、紹介されている。

この地下鉄、乗ったことがあるのだが、地下に降りてみて思ったのが「浅っ!!」ということ。地下一階を走っているようなイメージ。それもそのはず、開削工法で建設されたのだ(ブダペストの目抜き通り、アンドラーシ通りの中央に地下一階分の溝を掘り、そこに地下鉄を作り、地上部分だけ埋め戻して道路にした、という感じ)。なので、降りたらすぐ地下鉄。しかも車体はメチャクチャ小さい。そりゃそうだ、車体を大きくすると、掘る量が増えるからなぁ。

今もなお、地元の、そして観光客の足として活躍するブダペストの地下鉄一号線。今後も、変わらぬ姿で活躍してほしい。