世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

中原淳「駆け出しマネジャーの成長論」

【読了】今年38冊目読了。東京大学総合教育センター准教授の筆者が、リーダーの挑戦課題と取り組み方を整理したを書き記した一冊。

〈お薦め対象〉
新任リーダー、リーダー候補生
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★

自分の問いは3つ。
『マネジャーに求められる能力は何か?』には「仕事のスターから管理の初心者に生まれ変わる。いつも考え、迅速に意志決定する。自分で為すことではなく、他者によって物事が成し遂げられる状態をつくる。」。
『マネジャーが向き合うべき課題は?』には「部下育成、目標咀嚼、政治交渉、様々な人材活用、意思決定、マインド維持、プレマネバランス。」。
『マネジャーはどのように行動すれば良いか?』には「焦らず、諦めず、少しずつ前進するため、揺れる感情をモニタリングし、うまくつきあう。職場メンバーが同じ船に乗ってもらうために、ポジティブストーリーを作る。変化するために、未経験部分を学び直し、実務担当時代の知識とスキルをマネジャー用に更新する。孤独にならないように、耳を傾けてくれる他者の存在をメンテナンスする」。

毎度のことだが、中原淳先生の記述は本当に理解しやすい。「人は、納得感の持てない目標や見えないゴールに対して、強いモチベーションを感じられない」などの記述も、納得。そして、マネジャーの取るべき行動は、胸にグサグサ突き刺さる(爆)。本当に、そうだよなぁ…納得。
駆け出しマネジャーとなってはいるものの、逆に、長くリーダーとして働いていて、自己流を棚卸しする、という使い方もできそうだ。読みやすいので、お薦めの一冊。