世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

酒巻久「リーダーのための伝える力」

【読了】今年37冊目読了。キヤノン電子社長の筆者が、何が伝われば組織は変わるのかを書き記した一冊。


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〈お薦め対象〉
職場リーダー、及びリーダー補佐の役割を担う人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★

自分の問いは3つ。
『リーダーの役割は何か?』には「利益を出せる強いチームへと部下と組織を成長させる。夢と目標を掲げ、達成した後の姿を示す。自分の夢を部下に語り続ける。」。
『リーダーは何に留意すべきか?』には「聞けない病を防ぐために、過信と思い込みで動くなと伝え続け、部下の提案をつぶさない。見返りを期待せず、人に説明する。日々の仕事で、目配り、気配り、心配り、緊張感、達成感を伝える」。
『リーダーはどのように伝えるべきか?』には「短い言葉で、具体的数値目標を、タイムリミットとマイルストーンを示して端的に伝える。文章は、言いたいことを簡潔に、誰に向かって書くか、その人がわかるように書く。話すときは、相手の立場・目線に立って、タイミングを見計らって、物理的に目線を合わせて具体的に伝える」。

上記以外にも「人は気にかけてもらうことが嬉しい生き物で、気にかけてくれる人に好意を抱く」「社員の素は帰り際の背中でわかる」「過去に学べない人は基本的に傲慢で、自分勝手でいい加減な判断でものごとを進める」など、とても参考になる記述多数。お薦めの良書だ。
形式も書きながら、その根底にある想いにもしっかり言及していて、共感することがとても多い。
しかし、じゃあ自分はできているのか?と問われると、話は別で、なかなか苦しい…言うは易く、行うは難し。