【読了】今年24・25冊目読了。認知心理学者にして、2002年ノーベル経済学賞受賞の筆者が、人間の意思はどのように決まるのか?を書き記した一冊。
〈お薦め対象〉
自分を知りたい、律したいというすべての人
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★★★★
自分の問いは3つ。
『人間の二つのキャラクター特性は?』には「システム1は、だまされやすく信じたがる、自動に高速で動く、不機嫌だと直感のきらめきを失う。システム2は、頭を使う困難な知的活動、注意力を要する、システム1の衝動を抑える」。
『人間はどのように行動する癖があるか??』には「認知的に忙しいと利己的表面的判断をして感情的になる。ランダムを認めたがらない。見たものを全てと思い、容易に認知しようとする。リスクは重大に考えるか無視する」。
『我々は何に留意すればよいか?』には「注意深くせっせと頭を使って知的怠惰の罪を回避する。自分自身の行動に驚きを発見することで学ぶ。注意をしっかり注げば様々な活動はうまくいく」。
それ以外にも「他者が一見妙な行動を取っていても、まず、彼らにはそうすべき十分な理由があると考える」「建設的に批判するスキルには、的確な語彙が欠かせない」など、本当にためになる言葉がたくさん。深い学びが得られる。
心理学者がノーベル経済学賞、というのも、むべなるかな。実に面白いので、必読の書だ。