今年23・24冊目読了。ハーバード大学心理学教授の筆者が、暴力の歴史をデータと心理学で読み解く2冊。
〈お薦め対象〉
全てのビジネスマン。特に、人間の特性を知りたい、という人に。
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
〈実用度(5段階評価)〉
★★☆☆☆
自分の問いは3つ。
『人類史で、暴力はどうなってきたか?』には「狩猟から農耕への移行で暴力は1/5に減少。20世紀の権利革命で暴力は不道徳となった。結果、今は最も平和な時代。」。
『暴力はなぜ起こるか?』には「そもそも人間は暴力的。非国家社会に於いては利得、安全、信頼できる抑止力。集団の持つ病理として、分極化、鈍化、集団間の敵意が原因。」。
『暴力を抑制するものは?』には「勇気を持って和解する。暴力回避の動機として共感、セルフコントロール、道徳感覚、理性を使う。本能の反応を疑ってかかる。」。
まずもって「暴力は激減している」という事実に愕然。でも、データや事実を駆使した記載で「なるほどなぁ…」と納得できる。
やたら分厚いので、読むには覚悟が必要(笑)だが、それだけの価値はある。非常に面白かった。