世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【古都京都の文化財】

〈ここが凄い!〉
日本の経てきた各時代の文化を代表する建築と庭園
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★★
多様な建造物、庭園が一気に楽しめる
〈アクセス(5段階評価)〉
★★★★★
新幹線で2時間強、いくつもの社寺が楽しめる。
保有国〉
日本
〈登録年〉
1994年
〈登録基準〉
ⅱ:建築や技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展において、ある期間または世界の文化県内での重要な価値観の相互交流を示す遺産。

ⅳ:人類の歴史上において代表的な段階を示す、建築様式、建築技術または科学技術の総合発展段階、もしくは景観の遺産。

〈概要〉
●それぞれの時代の文化の代表
 12世紀までの社寺に見られる「和様」、16世紀末から17世紀初頭の「桃山様式」や「浄土庭園」「枯山水」など、日本各地の都市建設のモデルとなっている。

●今に残る伝統美
 1,000年以上にわたり日本の都として栄え、長い歴史の中で焼失や再建が繰り返されながらも、創建当初に近い形で保存されている17件の構成資産が評価されている。

●国風文化の拠点
 794年の平安遷都以来、400年にわたって貴族文化の中心地として栄えただけでなく、武家政権が成立した鎌倉時代後も文化の発信地として北山文化・東山文化が栄えた。

〈課題〉
都市開発による景観問題。街並みでなく17の社寺が世界遺産登録されているため、規制をかけにくい。

〈参考図書〉
ミーツ・リージョナル世界遺産の京都本」

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 京都は、他時代・多様な切り口のため、どう転んでも紹介しきれない。そのため、自分自身が京都に、そして世界遺産にのめり込むきっかけとなった一冊を紹介したい。
 いわゆる「ムック本」であり、読みやすいわりにトリビアや観光情報も豊富で、世界遺産という硬い切り口でもやわらかく入ることができる。また、考えようによっては、京都という「どこから手を付けていいかわからない巨大観光地」を、わかりやすい切り口から入っていける、ということもいえる(実際、自分はこの切り口から入っていった)。
 重く深い歴史を、軽やかに。その意味では、最高の「世界遺産・京都の入門書」と言えよう。