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世界遺産マイスターKの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター保有の読書好き。世界遺産×書籍という切り口でご案内します。

【日光の社寺】

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〈ここが凄い!〉
聖域の自然と調和した、芸術性の高い宗教建造物群
〈お薦め度(5段階評価)〉
★★★★☆
絢爛豪華な東照宮が見物だが、隠された数々の「トリビア」を知ると、その深み、狙いをよく理解できる。
〈アクセス(5段階評価)〉
★★★★★
浅草、新宿から特急でダイレクトアクセス。
保有国〉
日本
〈登録年〉
1999年
〈登録基準〉
ⅰ:人類の創造的資質や人間の才能を示す遺産。
 
 
ⅳ:人類の歴史上において代表的な段階を示す、建築様式、建築技術または科学技術の総合発展段階、もしくは景観の遺産。
 
 
ⅵ:人類の歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術などと強く結びつく遺産。
 
〈概要〉
●多様な信仰の形を見せる
 神道仏教が融合した「神仏習合」や、山岳信仰仏教が結びついた修験道、亡くなった偉人(徳川家康)を神としてまつる「人物神」という多様な信仰形態の歴史を物語っている。
 
●圧倒的な建築技術
 東照宮の陽明門は、建物全体が装飾彫刻や文様で埋め尽くされている。また、東照宮本社の権現造り、二荒山神社の八棟造りなど、優れた建築景観をつくりあげている。
 
●自然を活かした空間づくり
 784年に勝道上人が開山して以来、堂社と森林を一体化した霊山整備を行ってきた。その考えは徳川幕府にも引き継がれ、神格化された自然環境と建物が相まっている。

〈課題〉
木造建築ゆえ、火災のリスクは常に存在する。また、東京からアクセスしやすいため、交通渋滞が自然環境に負荷を与える懸念もある。
〈参考図書〉
高藤晴俊「日光東照宮の謎」

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日光東照宮禰宜を務める筆者が、日光東照宮に秘められたストーリーを明かす一冊。
家康の宇宙観、秀吉封じ、そして東照宮に織り込まれた数々のメッセージ。ただ「豪華絢爛だなぁ…」と眺めるのはもったいない。この本を読んでから行かないと、見過ごすものばかりである。トリビア探しは、「単なる修学旅行のノリ」とは全く異なるので、面白さ、深さが違う。
「日光を見るなら、この本を読まずして結構と言うなかれ」。知ることが、感性を深めることを教えてくれる。