世界遺産マイスター/国宝の伝道師Kの「地球に感謝!」

世界遺産検定マイスター、国宝の伝道師保有の読書好き。書籍、世界遺産、国宝という切り口でご案内します。最近は「仕事の心理学」として、様々な事象を心理学的見地から考察しています。

【読了】馬田隆明「未来を実装する」

今年55冊目読了。東大産学協創推進本部FoundX及び本郷テックガレージディレクターの筆者が、テクノロジーで社会を変革する4つの原則を説く一冊。 分厚さに圧倒されるが、中身はとても興味深い。「今の日本に必要なのは、注目されがちな『テクノロジー』のイ…

【読了】梨木果歩「西の魔女が死んだ」

今年54冊目読了。英国に留学し、児童文学を学んだ作家の筆者が、中学に進んでから学校に足が進まなくなった少女とその祖母との交流から、世界観・死生観が展開されていく小説。 小4の娘が「読みたい!」と図書館で借りてきたので、拝借して読んでみたところ…

【読了】西岡研介「トラジャ」

今年53冊目読了。ノンフィクションライターの筆者が、JR東日本・北海道・貨物を牛耳ってきたJR革マル30年の呪縛と、労組の終焉に至る道程を描き出す一冊。 図書館で借りて、そのぶ厚さに驚いた。本文で600ページというハードカバーは、なかなかのインパクト…

【読了】高崎卓馬「表現の技術」

今年52冊目読了。電通のエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターである筆者が、「グッとくる映像にはルールがある」というからくりを解き明かす一冊。 プロということについて「あらゆるものに基本というのは存在する。基本のスキルをもたないプロフェ…

【読了】砂原浩太朗「逆転の戦国史」

今年51冊目読了。フリーのライター、校正者である筆者が、織田信長・明智光秀などについて俗説で言われていることを疑い、事実がどうであったかを追求する一冊。 「『天才』ではなかった信長、『叛臣』ではなかった光秀」というサブタイトルの通り、俗説のイ…

【読了】木村泰司「印象派という革命」

今年50冊目読了。西洋美術史家の筆者が、日本人に人気の印象派の絵画の近代史における役割を、絵と画家を通じて読み解く一冊。 読めば読むほど、筆者が絵画を「大きな歴史のうねりの中の切片」として捉え、そしてそのうねりを分かりやすく伝えてくれる、とい…

【読了】中野京子「怖い絵2」

今年49冊目読了。ドイツ文学、西洋文化史を専門とする早稲田大学講師の筆者が、西洋名画にまつわる恐怖の物語を描き出す続編の一冊。 こういった本の常として「二匹目のドジョウはいない」というのがあるのだが、まさにそれを地で行くような内容。これは一冊…

【読了】中野京子「怖い絵」

今年48冊目読了。ドイツ文学、西洋文化史を専門とする早稲田大学講師の筆者が、西洋名画にまつわる恐怖の物語を描き出す一冊。 この本、2013年にも読んでいるのだが、その時は表層しか読み解けていなかった気がする。少しばかり西洋絵画のことを学んでから読…

【読了】木村泰司「名画は嘘をつく」

今年47冊目読了。西洋美術史家の筆者が、巨匠たちが描いた知られざる名画の真実に迫る一冊。 非常にとっつきにくい「西洋絵画」について、実に分かりやすい切り口で紹介をしてくれる筆者の本はかなり好きなのだが、この本はやや期待外れの感を禁じ得ない、と…

【読了】播田安弘「日本史サイエンス」

今年46冊目読了。造船業に長年携わり、東海大学海洋学部非常勤講師の経歴もある筆者が、蒙古襲来・秀吉の大返し・戦艦大和の謎に迫る一冊。 技術者が、独自の切り口から歴史を分析する、という面白さ、そして導く結論の意外さ。「そうなんだ!」「なるほど!…

【読了】原研哉「デザインのデザイン」

今年45冊目読了。グラフィックデザイナーにして武蔵野美術大学教授の筆者が、デザインというものへの向き合い方をやさしく紐解いてくれる一冊。 デザインとは「ものの見方や感じ方は無数にある。その無数の見方や感じ方を日常のものやコミュニケーションに意…

【読了】ダニエル・E・リーバーマン「人体600万年史(上下)」

今年43・44冊目読了。ハーバード大学人類進化生物学教授の筆者が、科学が明かす進化・健康・疾病について解説する本。 ハードカバー2冊モノだが、これは読み応えがある。「文化的進化では、人間が作り出した新しい行動のうち、とくに私たちの食べる食物と、…

【読了】橘玲「女と男」

今年42冊目読了。ベストセラー作家の筆者が、女と男がなぜ分かり合えないのかについて、最前線の研究を紹介する一冊。 いろいろとデータは紹介しているものの、二次資料でしかなく、どうにも信憑性が薄い、というのが正直なところ。ライトに、ややショッキン…

【読了】伊東潤「茶聖」

今年41冊目読了。歴史ものを得意とする作家である筆者が、千利休が茶の湯にかけた生涯を描き出す一冊。 フェイスブックで、会社の同期が薦めていたので読んでみたが、これが実に面白い。500ページ越えのぶ厚い小説なれど、一気に読み切ってしまった。 武士に…

【読了】ジェニファー・ライト「世界史を変えた13の病」

今年40冊目読了。ニューヨーク在住にして、「ヴォーグ」「ニューヨーカー」等の雑誌への寄稿をしている作家である筆者が、過去の疫病とそれがもたらした影響を描き出す一冊。 2021年というコロナ禍において、何らかの参考になるかな、と思って手に取ったのだ…

【読了】クリスティーン・ボラス「シンク・シビリティ」

今年39冊目読了。ジョージタウン大学マクドノー・スクール・オブ・ビジネス准教授の筆者が、礼儀正しさこそ最強の生存戦略であるとの主張を根拠をもって述べる一冊。 さまざまに示される根拠が、「あぁ、それ、どっかで読んだことがあるな」と思うのは、自分…

【読了】笹原和俊「フェイクニュースを科学する」

今年38冊目読了。名古屋大学大学院情報学研究科講師の筆者が、拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダの仕組みを読み解く一冊。 2016年、ドナルド・トランプ大統領を生んだアメリカ大統領選挙において話題になり、今なお影響力を持っているフェイクニュース。筆…

【読了】脇村孝平「10の感染症からよむ世界史」

今年37冊目読了。大阪経済法科大学経済学部教授の筆者が、歴史を大きく変容させた感染症の蔓延と収束、社会経済にもたらした影響を解説する一冊。 文庫本で、医療の専門家でないからこそ、その社会的影響に着目して書かれており、興味深い。 感染症を引き起…

【読了】小林雅一「AIの衝撃」

今年36冊目読了。KDDI総研リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学客員准教授の筆者が、人工知能についての予測をしながら、AIは人類の敵となるのかを考察する一冊。 2015年発刊であり、情報はかなり古いが、基本的な考え方は大きく変わるものではない…

【読了】木村泰司「名画の言い分」

今年35冊目読了。西洋美術史家の筆者が、西洋絵画に秘められたメッセージを解き明かす一冊。 筆者の本は何冊も読んでいるが、本書もまた、非常に読みやすい。そして、驚きの事実ばかりが指摘されて、本当に興味深い。 古代の大きな流れの中で「アルカイック…

【読了】藤井保文、尾原和啓「アフターデジタル」

今年34冊目読了。株式会社ビービッド東アジア営業責任者と、IT評論家の筆者が、オフラインのない時代に生き残るために、どう考え、行動したらいいかを提唱する一冊。 これを読むと、自分の「デジタルを活用する」という意識が圧倒的に時代遅れとなっているこ…

【読了】木村泰司「時代を語る名画たち」

今年33冊目読了。西洋美術史家の筆者が、西洋絵画の歴史を変えた22人の天才の生涯と、その影響を描き出す一冊。 筆者の本は何冊も読んでいるが、本書もまた、非常に読みやすくて、初心者にハードルの高い西洋美術にとっつきやすい内容。 ●ヤン・ファン・エイ…

【読了】猪瀬直樹「昭和16年夏の敗戦」

今年32冊目読了。東京都知事を務めた作家出身の筆者が、1983年に書き上げた「若きエリートからなる模擬内閣が日米開戦前夜に出した結論と、その後」について、コロナ禍に関する若干の加筆、及び石破茂との対談を加えた形で2020年6月に新たに刊行された一冊。…

【読了】福原義春「美」

今年31冊目読了。資生堂の社長・会長・名誉会長を歴任し、財界きっての読書家にして東京都写真美術館館長、企業メセナ協議会会長、東京芸術文化評議会会長などの公職に従事する筆者が、「見えないものをみる」ということを伝える一冊。 以前、オンライン読書…

【読了】若林正恭「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」

今年30冊目読了。お笑いコンビ「オードリー」のツッコミ・引きこもり担当の筆者が、休みが取れて無理やり一人でキューバに弾丸旅行をした紀行文。 ひょんなことから手にすることになり、旅エッセイをさらっと読むのもいいか、と思って読み始めてみたが、なか…

【読了】吉海直人「世界でいちばん素敵な百人一首の教室」

今年29冊目読了。同志社女子大学表現文化学部日本語日本文学科教授にして、公益財団法人小倉百人一首文化財団理事の筆者が、写真ビジュアルを交えて百人一首の世界をわかりやすく紹介する一冊。 「世界でいちばん素敵な教室」シリーズもので、装丁がしっかり…

【百人一首を覚えてみて】

小4の娘に促されるままに、全く興味がなかった百人一首を覚えてみた(もともと覚えていたのは2首のみで、98首が手つかずからのスタートだった…)。かなり手こずったし、まだ「ひととおり『覚える作業』を完了した」だけであって、完璧に覚えた、というには…

【読了】田中靖浩「名画で学ぶ経済の世界史」

今年28冊目読了。田中公認会計士事務所長である筆者が、名画を通じて「国境を越えた勇気と再生の物語」をツアーガイドとして解説する、という体をとった面白い一冊。 これは読みやすくて、流れを押さえやすい。専門知識を深く持つというのも素晴らしいことで…

【読了】鴻上尚史、佐藤直樹「同調圧力」

今年27冊目読了。作家・演出家の筆者と評論家の筆者が、対談形式で、日本社会はなぜ息苦しいのか、コロナ禍における人々の考え方、行動などを見つめながら解き明かしていく一冊。 もともと鴻上尚史の本は「空気を読んでも従わない」を読んで、非常に納得して…

【読了】宇田川元一「他者と働く」

今年26冊目読了。埼玉大学経済経営系大学院准教授の筆者が、『わかりあえなさ』から始める組織論を唱える一冊。 平易な文章ながら、中身は非常に深い。図書館で予約して、相当待たされたのもむべなるかな。この読みやすさは、魅力だ。 基本に据えているのは…